シーズン初安打が出ていない選手は、ボーアだけじゃないけれど…。10打席以上で無安打は6人
坂口智隆(東京ヤクルトスワローズ)と栗山巧(埼玉西武ライオンズ)の2人は、開幕3試合で打率.600(10打数6安打)を記録した。一方、10打席以上に立ちながら、無安打の選手も6人いる。
菊池涼介(広島東洋カープ)、ジャスティン・ボーア(阪神タイガース)、野村佑希(北海道日本ハムファイターズ)、安田尚憲(千葉ロッテマリーンズ)、大城滉二(オリックス・バファローズ)、木村文紀(埼玉西武)がそうだ。ボーアは来日初安打、野村は一軍初安打が出ていない。
もっとも、打率だけでなく出塁率も.000は、ボーアだけだ(当然ながら、6人とも長打率は.000)。他の5人は、少なくとも1度は出塁している。いずれも、敬遠ではない四球によるものだ。木村は四球が3度あり、出塁率は.273。パ・リーグで9打席以上の52人中、16人の出塁率は木村より低い。そのなかには、打率.267(15打数4安打)の大田泰示(北海道日本ハム)もいる。太田は四球と死球(と犠飛も)なく、出塁率は打率と同じだ。
ボーアの12打席は、1試合目が、捕手ファウルフライ、空振り三振、三塁フライ、三塁ゴロ(併殺打)。2試合目が、一塁ゴロ、二塁ゴロ、二塁ゴロ、見逃し三振。3試合目は、遊撃ゴロ、センターフライ、二塁ゴロ、一塁ゴロ。外野に達した打球は1本しかなく、内野ゴロは7本を数える。まだ3試合とはいえ、打球が飛んでいないのは気になるところだ。
また、2試合目の2打席目と4打席目、3試合目の3打席目は、いずれも2死満塁の場面だった。3試合目の2打席目も2死一、二塁。塁上には複数の走者がいた。
同じく来日1年目のヘラルド・パーラ(読売ジャイアンツ)とは、対照的なスタートだ。パーラはボーアの目の前で、3ラン本塁打とタイムリー・ヒット、2ラン本塁打を打つなどし、ここまで打率.556(9打数5安打)を記録している。3四球も選び、出塁率は.667。打率と出塁率は坂口の.600と.692に次ぎ、2本塁打は鈴木誠也(広島東洋)と山田哲人(東京ヤクルト)と並んで最も多い。6打点は単独最多だ。ちなみに、メジャーリーグでシーズン15本塁打以上が皆無のパーラに対し、ボーアは4度。そのうちの3度は20本に達し、3年前は25本を記録している。
なお、来日1年目の選手のなかで、開幕カードの不振が目につくのは、ボーアだけではない。コーリー・スパンジェンバーグ(埼玉西武)は、開幕戦の2打席目にヒットを打ったものの、3試合で14打数1安打(打率.071)。いずれも1番打者として起用されているが、四球と死球による出塁はなく、出塁率.071は9打席以上のリーグ・ワーストだ。しかも、両リーグ最多の8三振を喫している。