伏見の隠れた花見名所
伏見と言えばかつて天下人であった豊臣秀吉の城下町。江戸時代の元禄期には京都の玄関口として、洛中よりも栄えていた地域でもあります。そんな秀吉の築いた伏見城は、初代は地震で倒壊し、二代目(秀吉築城)は関ヶ原合戦の前哨戦で焼失し、三代目(徳川家康築城)は、廃城となって各地へ移築されました。現在のものは四代目で、昭和39年に遊園地である「伏見桃山城キャッスルランド」の象徴として鉄筋コンクリート造にて造営されました。平成15年に遊園地は惜しくも閉園し、四代目の城も取り壊しとなるはずでしたが、住民の反対運動により回避され、跡地は伏見桃山城運動公園として整備され、現在に至っています。なお、耐震構造上、城内への立ち入りはできませんが、平成19年には映画『茶々 天涯の貴妃』の撮影が大々的に行われるなど、ロケ地としても活用されました。
この公園には多くの桜が植えられており、主に地元の人々でにぎわっています。とにかく桜の枝ぶりが素晴らしいのと花の量が多く、ボリューム感は京都の数ある桜の名所の中でも間違いなくトップクラスです。広々とした公園のため、混雑感は全くなくゆっくりとお花見が可能です。ぜひお弁当持参でお出かけください。最寄り駅は近鉄丹波橋駅で、徒歩15分程です。