借金7のカブスが防御率5.63のリリーフ投手を獲得したのはなぜ!?
7月27日、シカゴ・カブスは、マイナーリーガーの野手2人をトロント・ブルージェイズに放出し、リリーバーのネイト・ピアソンを獲得した。
カブスとブルージェイズは、それぞれ、ナ・リーグ中地区とア・リーグ東地区の最下位に位置している。借金7と借金9を抱え、地区首位との差は11.0ゲームと14.0ゲーム。ワイルドカードの3番手にも、6.5ゲームと9.5ゲーム離されている。どちらも、今年のポストシーズンには進めそうにない。
ピアソンは、来月下旬に28歳となる右投手だ。昨シーズンは、35登板の42.2イニングで防御率4.85。今シーズンは、41登板の40.0イニングで防御率5.63を記録している。
トレードの半月前に、スポーツネットのシャイ・ダビディが発表した記事には、先発投手として投げたいという、ピアソンのコメントが紹介されている。カブスは、来シーズンのローテーションの候補として、ピアソンを獲得したのではないだろうか。
ピアソンは、2017年のドラフト全体28位だ。メジャーリーグ1年目の2020年は、5登板のうち、最初の4登板が先発だった。翌シーズンも、初登板は先発マウンドに上がっている。スタットキャストによると、今シーズン、4シームの平均球速は97.6マイル。リリーフ投手から先発投手に転向しても、平均95マイルを下回ることはないだろう。FAになるのは、2026年のオフだ。
ただ、ブルージェイズは、ピアソンが先発投手として成功できるとは考えていないのかもしれない。カブスと同様に、ブルージェイズも、ここから再建に入ることはなく、来シーズンは、再びポストシーズン進出をめざすと思われる。ピアソンを放出せず、先発投手として投げさせることはできた。