Yahoo!ニュース

マリナーズはポストシーズン進出圏内の最後尾まで1.5ゲーム差。ヤンキースはあと1勝で地区優勝

宇根夏樹ベースボール・ライター
ビクター・ロブレス(左)とヤイナー・ディアズ Sep 23, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月23日、ヒューストン・アストロズは、1対6でシアトル・マリナーズに敗れた。

 アストロズとマリナーズは、ア・リーグ西地区の1位と2位に位置している。ゲーム差は4.0。レギュラーシーズンの残りは、5試合ずつだ。

 9月24日と25日も、両チームは顔を合わせる。アストロズは、その2試合のどちらかに勝つと、シーズン86勝に達し、地区優勝となる。マリナーズは、4勝1敗の場合、シーズン85勝だ。また、アストロズは、マリナーズにスウィープされても、クリーブランド・ガーディアンズとの3試合中2試合に勝てば、シーズン87勝。マリナーズは、5勝0敗でもシーズン86勝だ。

 マリナーズが地区優勝を飾るには、まず、アストロズをスウィープすることが必要になる。その上で、最後の3試合にマリナーズが3勝(シーズン86勝)でアストロズは1勝以下(シーズン86勝以下)、あるいはマリナーズが2勝(シーズン85勝)でアストロズは0勝(シーズン85勝)なら、アストロズを凌ぐ。マリナーズは、アストロズを相手に6勝4敗を記録している。

 ア・リーグの他2地区のうち、中地区は、ガーディアンズが制した。東地区は、ニューヨーク・ヤンキースがあと1勝に迫っている。

 ヤンキースは、ここから、地区2位のボルティモア・オリオールズと3試合を行う。そこでスウィープされても、続くミネソタ・ツインズとの3試合で1勝を挙げれば、地区優勝だ。オリオールズは、92勝が最多。ヤンキースは、現時点で92勝を挙げている。

 ただ、ヤンキースが0勝6敗、オリオールズは6勝0敗だと、両チームとも92勝。この場合は、オリオールズの地区優勝となる。ここまでの両チームの対戦は、ヤンキースが4勝、オリオールズは6勝。そこに、オリオールズの3勝が加わる。

筆者作成
筆者作成

 ワイルドカード・レースは、オリオールズが頭一つ抜けている。2位タイのカンザスシティ・ロイヤルズデトロイト・タイガースは、オリオールズに4.0ゲーム差をつけられている。一方、2位タイの両チームと、その下のツインズとマリナーズとの差は、それぞれ、1.0ゲームと1.5ゲームだ。

 中地区の優勝チームに加え、東地区と西地区の優勝チームとワイルドカードの1番手も決まりかけているが、ワイルドカードの2番手と3番手がどの2チームになり、どの2チームがポストシーズン進出を逃すのかは、まだ予断を許さない。

 なお、マリナーズは、タイガースとツインズのどちらにも負け越している。ロイヤルズとは3勝3敗だ。

 レギュラーシーズンを終え、マリナーズとロイヤルズがワイルドカード・レースの3位タイに並んだ場合は、地区内の勝敗を比較する。ロイヤルズは、中地区の4チームに計33勝19敗。マリナーズは、西地区の4チームに計28勝19敗。マリナーズの残り5試合は、いずれも西地区のチームが相手だ。アストロズと2試合、オークランド・アスレティックスと3試合を行う。

 直接の対戦だけでなく、地区内の勝敗も同じなら、次は、同じリーグで地区が異なるチームとの勝敗を比べる。ロイヤルズは、東地区と西地区の10チームに計30勝34敗。マリナーズは、東地区と中地区の10チームに計27勝37敗だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事