日本のすぐ南で新たな熱帯低気圧が発生、今週後半にかけて太平洋側へ近づく可能性も
熱帯低気圧はゆっくり北上へ
きょう24日(火)午前9時、日本のすぐ南海上で、新たな熱帯低気圧が発生しました。この熱帯低気圧は、もともと秋雨前線を伴った低気圧でしたが、昨夜23日(月)午後9時以降、前線から切り離され、その後、徐々に暖気のみで形成される熱帯性の低気圧に性質が変わっていき、きょう午前9時以降は、熱帯低気圧という解析になった模様です。
熱帯低気圧がある周辺では、上空の風が弱いため、しばらく動きは遅いと思われますが、それでもゆっくりと北上する可能性が高くなっています。気象庁の予想では、あさって26日(木)午前9時には、四国の南、北緯30度線に徐々に近づいてくる見込みです。ただ、このあたりからの予想は、諸外国を含めて、コースや速さのブレ幅が大きくなっている状態です。
日本の2つのモデルでは?
上図は日本の代表的な2つのモデルの計算結果です。ともに3日後の27日(金)午前9時の雨と風の予想を示したものですが、GSMモデルでは熱帯低気圧が紀伊半島の南をゆっくり北東方向へ進んでいるのに対し、MSMモデルではゆっくり北西方向へ進み、九州の南海上に達している予想で、かなりのブレ幅が生じています。
ただブレ幅は大きいものの、最終的には、比較的、多くの計算において、活発な雨雲が27日(金)から28日(土)頃のタイミングで、東日本の太平洋側(関東など)を中心にかかる予想ともなっています。また今のところ、台風にまで風が強まる計算はほとんどないようです。
関東に荒天をもたらす計算も
参考までに、上図は日本のアンサンブル予報の一部を抜粋したものです。熱帯低気圧とみられる低気圧が28日(土)午前9時頃に、関東に接近しつつ通過する影響で、東海から関東で雨や風が強まる計算となっています。日本のアンサンブル予報ではこのような計算は一部のみですが、諸外国の計算では比較的多くみられますので、最新の情報にご注意ください。