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【NHL】前代未聞! アイスホッケーは「氷上の格闘技」と言われるけれど、こんなプレーもアリなの???

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ブラッド・マーシャント(左/Courtesy:@JakeCanuck)

 「氷上の格闘技」と言われるアイスホッケーの魅力は、目にも留まらぬ攻守の展開に加えて、何と言っても、強烈なボディコンタクト!

 しかも、トップレベルの選手たちが集うNHLのプレーオフのように、王座を争う試合となれば、レギュラーシーズンにも増して激しい肉弾戦が随所に見られ、スタンドのファンも大いにヒートアップします。

▼「タンパベイ ライトニング vs ボストン ブルーインズ」

 先月28日(現地時間)から始まった「タンパベイ ライトニング vs ボストン ブルーインズ」イースタンカンファレンスのセミファイナル(=2ndラウンド)シリーズも、初戦から激しい攻防の連続!

 「氷上の格闘技」との異名に違わぬ熱いバトルが繰り広げられ、第3戦を戦い終えた時点で、タンパベイが2勝1敗とリードしました。

▼前代未聞のプレー!

 先行されてしまったボストンの選手たちは、ホームアリーナのTDガーデンでの第4戦を迎え、序盤から懸命のプレーに終始。

 しかし、対戦成績を五分に戻すぞ!との意気込みが強かったのか、 ブラッド・マーシャント(FW・29歳)が、試合中に前代未聞のプレーを披露しました。

 よくお分かりにならなかった方は ↓ もう一度!

 舌を出して、相手選手をペロッ !!

▼ペナルティにならないの?

 このようなシーンをご覧になると、「ペナルティにならないの?」という声が聞こえてきそうですが、この試合のレフェリーを担ったブラッド・ワトソン(56歳)、ケビン・ポロック(48歳)両氏は、ペナルティを課しませんでした。

 ケースによっては、試合中にレフェリーがジャッジしなかったプレーに対し、ビデオレビューによる判断で、NHLが追ってペナルティを課したり、該当選手からのヒアリング(事情聴取)を行うこともありますが、現行のルールには明文化されていないことから、今回はヒアリングを行わないと発表。

 しかし、今後は同様な行為に対し、現行のルールに補足を設けて対応するとの考えを、明らかにしました

 それだけに、ひょっとしたら、NHLに ”マーシャント・ルール” と呼ばれるペナルティが、加わる時が来るかもしれません。

▼勝利の女神に振られてしまう!?

 ちなみに、これまでマーシャントは、カナダ代表の一員として、ワールドカップ、世界選手権、U20(20歳以下)の世界選手権に加え、2011年にスタンレーカップ(NHLの優勝トロフィー)を勝ち取ったキャリアを誇る”勝ち組”の選手。

 しかし、このようなプレーをキッカケに、勝利の女神に振られてしまわなければ、いいのですけれど・・・。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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