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その年のサイ・ヤング賞とMVPがFA市場に揃うのは、今オフのブレイク・スネルと大谷翔平が何組目!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平 Sep 30, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 11月15日、2023年のサイ・ヤング賞に、ゲリット・コールブレイク・スネルが選ばれた。スネルは、5年ぶり2度目の受賞だ。続いて、11月16日に発表されるMVPは、大谷翔平ロナルド・アクーニャJr.が手にするだろう。大谷は、2年前にMVPとなっている。

 この4人のうち、コールはニューヨーク・ヤンキース、アクーニャJr.はアトランタ・ブレーブスに在籍している。それぞれ、9年3億2400万ドルの契約4年目と8年1億ドルの契約5年目を終えたところだ。

 一方、あとの2人、スネルと大谷は、今オフのFA市場に出ている。サイ・ヤング賞とFAが同じ年は、スネルが11人目だ。大谷は、MVPとFAが同年の5人目となる。

 これまでの10人と4人は、以下のとおり。

筆者作成
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 1989年、1992年、2022年は、サイ・ヤング賞とMVPが同年にFAとなっている。1989年がマーク・デービスロビン・ヨーント、1992年がグレッグ・マダックスバリー・ボンズ、2022年はジャスティン・バーランダー(現ヒューストン・アストロズ)とアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)だ。

 この3組のうち、マダックスとボンズは、どちらも新たな球団と契約を交わした。シカゴ・カブスからFAになったマダックスは、5年2800万ドルの契約でブレーブスへ。ピッツバーグ・パイレーツを退団したボンズは、6年4375万ドルの契約でサンフランシスコ・ジャイアンツに迎えられた。

 そして、契約1年目の1993年も、マダックスはサイ・ヤング賞に選ばれ、ボンズはMVPを受賞した。マダックスは、1992年から1995年まで、4年連続サイ・ヤング賞。ボンズのMVPは、1990年と1992~93年に、2001~04年の7度を数える。

 なお、1990~92年のボンズは、1990年がMVP、1991年がテリー・ペンドルトンと僅差の投票2位、1992年はMVP&FA。大谷も同じく、MVP→投票2位→MVP&FAとなるはずだ。2021年にMVPを受賞し、2022年はジャッジに次ぐ2位だった。

 ボンズと大谷については、こちらで書いた。

「大谷翔平がジャイアンツに入団すれば、バリー・ボンズの「ホームラン記録」を塗り替える!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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