元阪神のあの人も、メッツの新監督候補に浮上
ニューヨーク・メッツの新監督候補に、新たな名前が浮上した。メッツがエデュアルド・ペレスとの面接を予定していると、ニューヨーク・ポストのマイク・プーマが報じた。プーマによると、ペレスは明らかになっている6人目の候補だという。
カルロス・ベルトラン、デレク・シェルトン、ジョー・ジラルディ、マイク・ベルの4人が候補であることは、先日、「あの球団の監督はしたいけど、他の球団ではやりたくない!?」で書いた。残る1人は、クオリティ・コントロール・コーチのルイス・ロハスらしい。戦略や分析などにおいて、フロントとコーチ陣をつなぐ役割を担っている。
ペレスは、2001年の阪神タイガースを挟み、1993~2000年と2002~06年にメジャーリーグの6チームでプレーした。内外野の両コーナーを守り、メジャーリーグで通算79本塁打、日本プロ野球では3本塁打。その後、ESPNの解説者となり、フロリダ/マイアミ・マーリンズの打撃コーチとヒューストン・アストロズのベンチ・コーチを経て、解説者に戻った。2008~09年はプエルトリコのウィンター・リーグで監督を務め、2013年のWBCではコロンビアを指揮した。
ペレスの父トニーは「ビッグ・レッドマシン」で一塁手と三塁手としてプレーし、殿堂入りしている。シンシナティ・レッズ(1993年)とフロリダ・マーリンズ(2001年)で、監督も務めた。ちなみに、親子のどちらもメッツに在籍したことはない。
日本プロ野球でプレーしたことのある監督は、そう珍しくない。2019年も、サンディエゴ・パドレスのアンディ・グリーン(北海道日本ハムファイターズ/2007年)、フィラデルフィア・フィリーズのゲーブ・キャプラー(読売ジャイアンツ/2005年)、アリゾナ・ダイヤモンドバックスのトーリ・ルベロ(ヤクルトスワローズ/2000年。登録名はトレイ・ロブロ)の3人がいた。グリーンとキャプラーは解雇されたが、キャプラーはサンフランシスコ・ジャイアンツの新監督候補に挙がっている。
父も監督だった「親子監督」も、2019年は複数いた。ニューヨーク・ヤンキースのアーロン・ブーン(父ボブ)とレッズのデビッド・ベル(父バディ)がそうだ。ただ、彼らが登場するまで、親子とも監督を務めたことがあるのは、コニー&アール・マック、ジョージ&ディック・シスラー、ボブ&ジョエル・スキナーの3組に過ぎなかった。
メッツの本命はジラルディ――シカゴ・カブスの監督候補でもある――か、ベルトランのようだが、ペレスが就任すれば、新たな「親子監督」が誕生する。また、マイク・ベルはバディの息子でデビッドの弟なので、こちらは史上初の「親子&兄弟監督」となる。兄と弟がいずれも采配を振ったのも、ハリー&ジョージ・ライト、ディーコン&ウィル・ホワイト、デーブ&ジャック・ロウ、マーセル&レネ・ラッチェマンの4組しかいない。
なお、メッツ傘下のブルックリン・サイクロンズ(A-)では、2009年に読売ジャイアンツでプレーしたエドガルド・アルフォンゾが、2年前から監督を務めている。今回の候補ではないようだが、数年後には、メジャーリーグで指揮を執っていてもおかしくない。