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まさかHSPは適応障害を発症しやすい?原因と症状、治療方法について解説。

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

適応障害とは自分の置かれた環境に適応することが出来ず、社会生活にあらゆる問題が生じて、心身に不調をきたす状態のことをいいます。

よくあるケースとしては、学校や職場に馴染むことが出来ず、不登校や無断欠勤が増えたり、引きこもりになってしまう人が多いことが挙げられます。

今回は繊細な気質を持っているHSPは適応障害を発症しやすいのか、原因や症状、治療方法などについて詳しく紹介します。

HSPは適応障害を発症しやすい?

HSPだからと言って、必ずしも適応障害を発症するわけではありません。

しかし、適応障害になりやすい人は繊細で感受性が高い性格の人、もともとストレス耐性の低い人、神経質で過敏な人などが発症しやすいと考えられています。

したがって、それらの性格や気質を併せ持つ方は、他の人よりも適応障害を発症するリスクが高いと言えるでしょう。

適応障害になりやすい人の特徴

適応障害はストレスの他に、生まれ持った性格や気質が関係していると考えられています。

主に以下のような特徴の人が発症しやすい傾向があります。

・感受性が豊かで繊細な人

・神経質、過敏性がある人

・ストレス耐性が低い人

・傷つきやすい人

・気持ちの切り替えが出来ない人

・悩みを一人で抱え込んでしまう人

・真面目で几帳面

・環境の変化に敏感

適応障害を発症する人は、上記のように神経質で几帳面、傷つきやすい、一人で考え込みやすい人に多いと考えられています。

特にHSPの人は上記のような特徴を持っている人が多いので、適応障害を発症しやすいと言えるかもしれません。

しかし、特徴が多く当てはまっていたりHSPだからと言って、必ずしも適応障害を発症するわけではありませんので、「もしかして適応障害かも?」と気になった人は一度診察を受けてみることをおすすめします。

適応障害の原因

適応障害を発症する原因はさまざまですが、本人がもともと持っている性格や気質、ストレスが主な原因だと考えられています。

人間関係や仕事の内容、環境など外因的ストレスによって、症状を発症します。

適応障害はストレスの原因から離れると、症状が緩和されることが多いのが特徴です。

しかし上司との関係や職場の環境など自分では解決しにくい出来事が原因となっていることが多いため、環境を変えるよりも自分がそのストレスから離れること(職場を変える・休職する)が早期解決として現実的な方法になります。

適応障害の症状の特徴

気分の落ち込みや不安が続く

適応障害を発症すると、気分の落ち込み、イライラ、焦燥感、不安感、抑うつ状態などの、うつ病や不安障害に似たような症状が現れます。

憂うつな気分が続き、やる気が出なくなったり集中力が低下したりするなど、周囲から見ても元気がないように見えます。

また、抑うつ状態が続いているため、職場では同僚とのコミュニケーションに問題を生じるようになり、人間関係がスムーズにいかなくなります。

身体的な症状がある

抑うつ状態やイライラ、焦燥感など精神的な症状が続いているため、そこから身体にも症状が現れる可能性があります。

たとえば、食欲不振や睡眠不足、めまい、腹痛や便秘、下痢などが挙げられます。

ストレスの原因が仕事にある場合、通勤しようとすると緊張感から手足の震えや冷え、発汗や吐き気などの症状が起こる場合もあります。

そのほかにも倦怠感や動悸、頭痛、肩こりなどの症状が現れることがあります。

行動面に変化が現れる

適応障害を発症すると、精神・身体的症状によって行動面にも変化が現れるようになります。

朝起きられなくなる、仕事に対して積極性や意欲がなくなる、注意力が低下してミスが多くなるなどの問題が生じます。

普段は温厚な性格の人でも適応障害を発症したことによって、発言が暴力的になったり、自暴自棄になったりすることもあります。

また、適応障害の症状が重くなると仕事に行くことが困難になります。

休みの連絡をすること自体緊張を伴い体調を崩してしまうため、無断欠勤が増えるなどのトラブルを起こしてしまう傾向があります。

そのほかにも暴飲暴食やお酒などに頼ってしまい、肥満やアルコール依存症などの他の病気を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。

適応障害かもしれないと思ったら

適応障害はうつ病とは違い、ストレスの原因を明確に特定しやすいという特徴があります。

まずは原因を特定して、そのストレスを取り除くことが治療の第一歩となります。

しかし、本人の置かれている環境によってはストレスを取り除くことが難しい場合もあるでしょう。

その場合は、一時的に距離を取る、仕事量を減らす、仕事を休養するなどできる範囲でなるべくストレスを軽減するようにしていくことが大切です。

一人で環境を調整するのは難しいので、職場の上司と話し合いながら理解を得ることが必要になるでしょう。

また、適応障害の症状が深刻な場合、病院を受診することも視野に入れておきましょう。

カウンセリングや認知行動療法、薬物療法など、適切な治療を受けることで、普通の日常生活を送れるようになる可能性が高くなります。

まとめ

今回はHSPは適応障害を発症しやすいのか、原因や症状、治療方法などについて紹介しました。

どんな仕事でもストレスはつきものですが、強いストレスによって心身に不調が出ているのなら、一度適応障害を疑ってみた方が良いかもしれません。

無理に仕事を続けるのではなく、自分の健康を第一に考えて、なるべくストレスの少ない仕事ができるように考えていくことが大切です。

しかし、自分だけで環境を調整することはとても難しいことです。

その場合は一人で抱え込まずに、周りの人や医師に相談するようにしましょう。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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