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渡辺明棋王に挑戦するのは佐藤天彦九段か? 藤井聡太竜王か? 12月27日、挑決二番勝負第2局

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月27日。東京・将棋会館において第48期棋王戦コナミグループ杯・挑戦者決定二番勝負第2局、佐藤天彦九段(34歳)-藤井聡太竜王戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 佐藤九段は勝者組を制して、一方の藤井竜王は敗者復活組から勝ち上がっての挑決進出です。

 両者は今期棋王戦において3回目の対戦となります。準決勝では佐藤九段、挑決第1局では藤井竜王が勝ちました。

 そしてこの第2局を制した側が、10連覇中の渡辺明棋王(38歳)への挑戦権を獲得します。

 第1局の先手は藤井竜王で、戦型は横歩取りとなりました。第2局は改めて振り駒がおこなわれます。

 両者の過去の対戦成績は藤井5勝、佐藤1勝です。

 第1局と第2局の間におこなわれたA級順位戦6回戦では佐藤九段先手で戦型は矢倉。結果は藤井竜王の勝ちでした。

 今年度成績は、藤井竜王は驚異の33勝7敗(勝率0.825)です。

 2020年にタイトル保持者となって以降、ほとんどがトップクラスとの対戦の中、6年度連続での勝率8割以上も現実的となってきました。

 また五冠を保持する藤井竜王は、棋王位も獲得すると年度内に六冠に達します。

 佐藤九段の今年度成績は13勝12敗(勝率0.520)です。

 泣いても笑っても、この一番で長いトーナメントは終わりを迎えます。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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