毎月1日限定、さいたま市の食文化「ついたち饅頭」菓匠花見さんからは柚子薫るこし餡の薯蕷饅頭
私たちの生活の中で大切なエネルギー源でもある「小麦」。パンのみならず、うどんや素麺、ひやむぎなど、日本の食文化には欠かせない食材といっても過言ではない小麦ですが、国内生産量1位はどこかご存知でしょうか?
1位は北海道です。多数の農作物の国内生産量トップを誇る北海道、納得です。北の大地から、というキャッチフレーズを時折見かけることも。さて、実は関東にも小麦の生産地として奮闘している県が。それは埼玉県。埼玉県は国内生産量トップ10にランクインするほど、その面積に対して生産量も多く、地元のグルメには香川県とはまた異なるうどん、近年はパンやラーメン、パスタにも埼玉県産の小麦を指名する店舗が増加してきているのだとか。
さて、そんな埼玉県さいたま市には、「ついたちまんじゅうの会」なるさいたま市内の和菓子屋さんが所属する団体があるのだとか。今回はそのついたちまんじゅうの中から、さいたま市内に本店を構える老舗「菓匠花見」さんの12月の「ついたち饅頭」をご紹介。
ついたち饅頭とは、昭和中頃までは一般家庭でも行われていた風習です。毎年初夏に収穫される小麦を使用したお饅頭を作り、実りに感謝しながら奉納したり近隣に配って回るという素晴らしい和菓子の文化。しかし、小麦の生産量の現象や時代の変化と共に衰退。それを市内の和菓子屋さんが復活させ、毎月1日(元旦は除く店舗も)限定で販売しているのです。
菓匠花見さんからは冬にぴったりな柚子餡のお饅頭が登場。鮮やかでふんわりとした理想的なフォルムのお饅頭。もちもちとした柚子ペースト入りの皮には、大和芋や米粉、そして重要な地元の小麦粉を配合した薯蕷饅頭。ほんのり柚子の果皮も交じる皮は爽やかな柑橘の香りだけにとどまらず、後から薯蕷饅頭特有のまろやかな芳香がふんわりと。たっぷりのこし餡はもっちりとした皮と食感がシンクロするような固すぎずそれでいてしっとり且つあっさりとした仕上がりに。
ぱくっと手軽に食べられるおやつにぴったりなお饅頭です。(でも1日限定なのでつい味わってじっくり頂いてしまう…)
店舗によって見た目は勿論、あんこの味や季節限定の商品など実に多数!都内店舗でも販売されている場所もありますが、これは一度さいたま市へ赴いて、ついたち饅頭ラリーを開催してみたくなりますね。
<菓匠花見・本店>
公式サイト(外部リンク)
埼玉県さいたま市桜区町谷1-20-17
048-711-4010
9時~18時
定休日 月曜