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UAEの砂漠に棲む猫がSNSで話題沸騰!見惚れるほど美しい「キャットウォーク」とは?

石井万寿美まねき猫ホスピタル院長 獣医師
(写真:アフロ)

日本のSNSで見る猫は、避妊手術や去勢手術をされているせいか、ぽっちゃりしている子が多いです。完全室内飼いのせいか、野性味って何だっけ? という子で溢れています。今日、ご紹介する猫は、アラブ首長国連邦(以下UAE)の砂漠でガゼル、犬、ウサギ、ラクダ、ニワトリなどと一緒に棲んでいます。SNSで注目を集める猫のキャットフォークとは何?をご紹介します。

キャットウォークとは

Twitter(@hanamomoact)より
Twitter(@hanamomoact)より

猫(あびちゃん)は、2本足で歩く人と違って、4本足で歩いています。哺乳類の歩行様式には、趾行性(しこうせい)蹠行性(せきこうせい しょこうせい)蹄行性(ていこうせい)があります。猫、犬、豚などは趾行性といって、地面に指だけを接触しながら進む歩き方です。足の裏に付いている肉球がクッションの役割を果たします。足の裏と思い込んでいるところは、猫の指の骨です。猫はいつも爪先立ちで歩いているということになります。

(哺乳類の歩き方)

蹠行性:人、クマ、パンダ、ラットなどは、地面に足の裏を平面的に接触しながら歩きます。

蹄行性:ウマ、ゾウ、キリン、サイ、ラクダなどは、地面に硬いひづめを接触しながら歩きます。

動画をよく見ると、足跡がきれいに一直線になっています。それと、よく運動しているので、筋肉がとてもしなやかなですね。日本の猫は、高いところから降りてこられずにニュースになることもあります。このような猫だと、高い木の上に登っても降りてこられますね。

UAEの街並みで、猫の散歩風景が見られます。

どの子も機敏に動き、やはり猫には運動が必要なのだ、と納得しました。

猫の飼い主へ

日本の猫は、UAEのように砂漠の中で運動させることは、難しいですが、猫はあびちゃんのようにきれいにキャットウォークできる動物なのです。室内で猫が歩いているとき、あびちゃんのように一直線になってキャットウォークしているかを見てあげてくださいね。

スコティッシュフォールドのように関節痛を持っている子もいます。猫の正常な歩き方を頭で覚えて、愛猫が、スムーズな足取りで歩いたり走ったりしているか、よく観察してあげてくださいね。リズムが崩れたおかしな歩き方をしていると痛みがあるかもしれません。猫でも、関節炎による痛みがありますが、それは飼い主であるあなたが、気がついてあげてないと、猫は「足、腰が痛くって」とは言いませんから。

まとめ

猫(イエネコ)の祖先は地中海のキプロス島とか、古代エジプト頃から、などの説があります。

日本で飼われて、猫たちも砂漠に近い環境に棲んでいたということに思いを馳せていただくと、世話の仕方が変わってくるかもしれませんね。やたら寝ているイメージがありますが、ときには、一緒に遊んで筋肉を鍛えてあげてくださいね。猫は、人で言うところの爪先で歩いているので、体重があまり増えないようにしてあげましょう。

注意:ここに使っている写真や動画は、発信者のはなももさんに許可を得ています。

まねき猫ホスピタル院長 獣医師

大阪市生まれ。まねき猫ホスピタル院長、獣医師・作家。酪農学園大学大学院獣医研究科修了。大阪府守口市で開業。専門は食事療法をしながらがんの治療。その一方、新聞、雑誌で作家として活動。「動物のお医者さんになりたい(コスモヒルズ)」シリーズ「ますみ先生のにゃるほどジャーナル 動物のお医者さんの365日(青土社)」など著書多数。シニア犬と暮らしていた。

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