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【葛飾区】オレンジ色のヤブカンゾウの群生が鮮烈! 水元公園「水辺のさと」の小道を彩る野趣あふれる花

ASA24ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

水元公園のハス池の周辺では、この時期の名物のハス以外にも、多彩な夏の花が見られます。「水辺のさと」の小道では、万葉集にも登場するヤブカンゾウが見頃を迎えており、オレンジ色の花がずらりと続く様子が壮観です。

水辺のさとの案内板と等身大人形
水辺のさとの案内板と等身大人形

水辺のさとがあるのは水元公園の南東部。園内の植物や生物を紹介する「水辺のいきもの館」の手前、左側に入口があります。水路に架かる小さな橋を渡ると、案内板の隣では、帽子をかぶった等身大の人形が出迎えてくれます。

小合溜の豊かな自然を保護するこのエリアでは、自転車の乗り入れは禁止。開園時間は9:00~16:30です。月曜日は休園日(月曜日が祝日の場合は火曜日)になっているので、ご注意くださいね。

案内板の右側にある金魚展示場
案内板の右側にある金魚展示場

ヤブカンゾウが群生しているのは、案内板の右手にある「金魚展示場」と「水生生物展示池」の間にのびる小道。1メートル程に伸びた茎の上で、オレンジ色の八重咲きの花が並んで咲く様子が見事です。小道に沿って灯りが続くような光景は、遠くから見てもよく目立ちます。

ヤブカンゾウが群生する小道
ヤブカンゾウが群生する小道

6月下旬~7月に見頃を迎えるヤブカンゾウは、ワスレグサ(忘れ草)いう別名でも知られています。花の美しさが憂いを忘れさせてくれることから名付けられたという説があり、『万葉集』にもこの花を詠んだ歌が5首もあるほどです。古くから日本人に親しまれてきたヤブカンゾウの群生は、厳しい暑さの中でも、見る者に元気を与えてくれます。

木陰で咲く明るいオレンジの花が目を惹く
木陰で咲く明るいオレンジの花が目を惹く

小道の裏手に並ぶ水生生物展示池のエリアでも、ヤブカンゾウの群生が見られます。水草や水中の生き物を保護する展示池の水景色に、華やかな橙赤色の花が映えています。

背後の展示池に映えるヤブカンゾウ
背後の展示池に映えるヤブカンゾウ

6つの展示池が並ぶ中で、東側の中央の池では、絶滅危惧種の水生植物であるヒメコウホネの花も見られます。水面から伸びた長い茎の上に、黄色い丸い花を咲かせている様子が可憐で涼しげです。池の周囲では、早くもトンボの姿も多数見られますよ。こちらにもぜひ足をのばしてみてください。

展示池で咲くヒメコウホネ
展示池で咲くヒメコウホネ

ヒメコウホネの案内板に止まるシオカラトンボ
ヒメコウホネの案内板に止まるシオカラトンボ

水元公園で今が見頃のハスの花を見た後は、鮮やかなヤブカンゾウが彩る小道を見に、水辺のさとへも足を運んでみてくださいね。夏らしい、印象的な眺めです。

名称: 都立水元公園「水辺のさと」
所在地: 東京都葛飾区水元公園
アクセス: JR金町駅から京成バス 戸ヶ崎操車場行き(金61)または西水元三丁目行き(金62)で「水元公園」下車、徒歩約7分/JR金町駅から京成バス(金63)で「水産試験場跡」下車 徒歩約3分(土・日・祝のみ運行)
水元公園HP: https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index041.html

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ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今は東京の下町情緒が大好き。葛飾区の素敵なところをどんどん広めたいです。

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