121敗のホワイトソックスはドラフト全体1位の指名権を得られず。99敗のエンジェルスは…
ポール・スキーンズ(ピッツバーグ・パイレーツ)は、5月11日にメジャーデビューした。そこから、先発23登板で133.0イニングを投げ、奪三振率11.50と与四球率2.17、防御率1.96を記録した。
新人王を受賞する可能性は、低くない。ルーキーかどうかを問わず、今シーズン、100イニング以上を投げた126人のなかで、奪三振率は3番目に高く、防御率は最も低い。
スキーンズは、2023年のドラフト全体1位だ。
2022年の勝率は、55勝107敗のワシントン・ナショナルズが最も低かった。62勝100敗のパイレーツ(とシンシナティ・レッズ)の勝率は、ナショナルズだけでなく、60勝102敗のオークランド・アスレティックスよりも高かった。だが、ロッタリー(抽選)により、パイレーツは全体1位の指名権を引き当てた。
今シーズン、ロサンゼルス・エンジェルスは、チーム史上最多の99敗を喫した(「エンジェルスは球団ワースト記録を塗り替える!? 93敗目を喫し、残りは7試合。これまでの最多は95敗」)。ベースボール・アメリカのカルロス・コラーゾらによると、エンジェルスがロッタリーでドラフト全体1位の指名権を得る確率は17.96%だ。これは、101敗のコロラド・ロッキーズと100敗のマイアミ・マーリンズの22.45%に次ぐ。
シカゴ・ホワイトソックスの勝率は、この3チームより低い。1900年以降、最多の121敗を喫した。けれども、シカゴはマーケットが大きく、ホワイトソックスは収益分配金を受け取る立場ではない。そのため、2年続けてロッタリーに参加することはできない。101敗を喫した2023年の勝率は4番目に低く、ロッタリーにより、全体5位の指名権を得た。
なお、今年のドラフトでは、クリーブランド・ガーディアンズがトラビス・バザーナを最初に指名した。ガーディアンズがロッタリーで全体1位の指名権を得る確率は2.0%しかなく、9番目に低かった。
前回のロッタリーにおける確率については、こちらで書いた。