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仕事も捗る! 温泉地での「ワーケーション」でチェックすべき5つのこと

高橋一喜温泉ライター/編集者

温泉地に滞在しながら仕事をする「温泉ワーケーション」が静かなブームになっている。

ひと仕事終えたあとに入る温泉は最高である。かつて文豪が温泉宿に缶詰めになって執筆していたように、温泉宿にこもれば仕事も捗るかもしれない。

だが、温泉ワーケーションを実践するときに、現地で「想定外」な事態に遭遇することが少なくない。

「困った...…」「こんなはずじゃなかった……」をなくすために事前にチェックすべきポイントを5つ紹介したい。

①温泉が本物かどうか

温泉ワーケーションの要となるのが温泉入浴である。源泉の質は最も重要だ。湯に「がっかり」するようでは、テンションもダダ下がりである。拠点となる温泉の質については事前に把握しておこう。

いちばんのポイントは「源泉かけ流し」かどうか。湯を使いまわす「循環ろ過」の温泉は質が低いとは言い切れないが、まずは源泉かけ流しの温泉を目指すほうが無難だ。

可能であれば、ワーケーションで連泊する前に日帰り入浴などで自分の肌に合うか確認しておくと安心だ。

②Wi-Fi環境が整っているかどうか

ワーケーションで仕事をするなら、ネット環境が仕事の成果や滞在の充実度を左右しかねない。

温泉宿を拠点とする場合、Wi-Fi環境を事前にチェックしておこう。部屋までWi-Fiが飛んでいる温泉旅館も増えているが、昔ながらの宿ではいまだにWi-Fiが飛んでいないこともある。

あるいは、Wi-Fiが導入されていても、ロビー周辺でしか使えなかったり、Wi-Fiの電波が細く、ひどく通信が重いケースもある。これではウェブミーティングもままならない。

宿のホームページに記載されている「Wi-Fi可」を全面的に信用してしまうと「こんなはずじゃなかった」となりかねない。気になるようであれば、事前に宿に確認しておこう。

③周囲にどんな店舗があるか

拠点となる温泉宿の周辺に「飲食店や商店などの店舗があるか」も事前にチェックしておきたい。

連泊が基本となる温泉ワーケーションでは、予算などの関係から素泊まりを選ぶケースもある。その際、近くに飲食店や商店がないと、「食事難民」となりかねない。

小規模の温泉街だと、飲食店はあっても臨時休業や廃業で開いていないケースも多々ある。筆者もあてにしていたお店が営業しておらず、街まで戻って食料を調達した経験が何度かある。

ワーケーション初心者なら、大規模な温泉街を拠点にするか、住宅街が混在するような温泉地を選択すると安心である。近くにコンビニやスーパーがあると、現地での「困った」のほとんどは解決する。

④ワークスペースがあるか

これまで温泉旅館は寛ぐための空間づくりをしてきたので、基本的に館内で仕事をすることは想定していない。

だから、仕事がしやすいイスや机は用意されていないのが普通だ。和室なら座卓がデフォルトなので、座布団にあぐらの姿勢でPCと向き合うことになり、長時間の作業はきびしい。筆者は1時間もすると、腰が痛くなってしまう。

温泉(余暇)の比重が大きいワーケーションなら、なんとか凌げるが、仕事の比重が大きいワーケーションの場合、ワークスペースが確保できるホテルタイプの部屋をもつ宿や、部屋以外にワークスペースを確保できる宿を選ぶほうがいい。

ただ、最近はコワーキングスペースを設ける温泉地も増えている。宿の外にワークスペースがあるかを事前にチェックしておくといいだろう。

⑤アクセスしやすいか

拠点となる温泉地へのアクセスは事前に把握しておきたい。辺鄙な場所だと一日に数本しかバスがないところもある。

温泉宿にこもるのであれば、多少アクセスが悪くても気にならないが、滞在中に観光やアクティビティを楽しんだり、買い出しに出かけたりするのであれば、アクセス手段を事前に確認しておこう。

また、宿によっては温泉街からかなり離れていることもある。山の中にぽつりとある宿だと、温泉街に出るのもひと苦労である。土地勘がないと、地図を見て「これくらいなら歩けるだろう」と高をくくり、現地で後悔しがちである。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3700超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信中

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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