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「佐村河内事件とメディア」について議論を

篠田博之月刊『創』編集長

さきほど佐村河内守さんの代理人から申し入れがありました。6月8日(日)午後2時から阿佐ヶ谷ロフトAにて行うトークイベント「佐村河内事件とメディア」で、佐村河内さんの指示書を配るという告知がツイッターなどで回っているが、これは著作権法違反にあたるという抗議でした。その告知を私は認識していなかったので、確認しますと答えたのですが、ちょっと驚いたのは、佐村河内さんサイドが、わざわざ申し入れをしてきたこと。トークイベントには、自分がゴーストだとして告発会見を行った新垣さんと、この問題を『週刊文春』に告発したフリーライターの神山さん(大宅賞受賞者)、「アエラ」執筆の青木さんら、今回の報道を行った当事者が登壇するのですが、それを佐村河内さん側も気にしているのですね。

だから私はここで提案したいと思うのですが、当日、可能ならぜひ佐村河内さんも会場に来てほしい。たぶん佐村河内さん本人としては、この間の報道で納得できないこともあるに違いない。新垣さんらに法的措置をとると言ってましたが、法廷でやるのでなく、ぜひオープンな場で議論してほしいと思うのです。というのは、私個人の感想では、この騒動でいまだに問題なのは、あれだけ佐村河内さんのイメージ作りに参画しながら、騒動が発覚するや豹変して一斉に叩きに回っているマスメディアだと思うのです。小保方騒動もそうですが、ある日メディアが一斉に、それまでの自らのやってきたことを棚上げにして手のひらを返したようにバッシングの側に回るというこのパターン、どう考えてもおかしいでしょう。私は8日のトークイベントで、ぜひそこを問題にしたいと思うのです。

で、8日は一方的に佐村河内さんを叩くのでなく、もう少しこの騒動や小保方騒動の問題点に踏み込みたいと思うのです。だから、できれば佐村河内さん本人にも参加してほしい。佐村河内さんが参加するなら、必ず各自の発言についてはフェアな仕切りをやるつもりです。ぜひ参加をお願いします。もしいらっしゃる場合はぜひ事前に連絡ください。

メディア関係者の皆さんもぜひおいでください。佐村河内騒動も小保方騒動も、どう考えてもあの手のひらを返したような対応はおかしいと思いませんか。

会場など詳細は阿佐ヶ谷ロフトのHPを参照ください。

http://www.loft-prj.co.jp/schedule/lofta/23931

月刊『創』編集長

月刊『創』編集長・篠田博之1951年茨城県生まれ。一橋大卒。1981年より月刊『創』(つくる)編集長。82年に創出版を設立、現在、代表も兼務。東京新聞にコラム「週刊誌を読む」を十数年にわたり連載。北海道新聞、中国新聞などにも転載されている。日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長。東京経済大学大学院講師。著書は『増補版 ドキュメント死刑囚』(ちくま新書)、『生涯編集者』(創出版)他共著多数。専門はメディア批評だが、宮崎勤死刑囚(既に執行)と12年間関わり、和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚とも10年以上にわたり接触。その他、元オウム麻原教祖の三女など、多くの事件当事者の手記を『創』に掲載してきた。

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