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アニメの2025年展望 映画「鬼滅の刃」の興収に注目 テレビ23時台の争い 続く業界の課題 #専門家のまとめ

河村鳴紘サブカル専門ライター
(写真:西村尚己/アフロ)

 アニメ映画「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」(興収約158億円)や「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」(同約116億円)がヒットし、海外での人気を受けてアニメ関連の市場規模が拡大しているアニメ業界。今年の見どころや課題などを考えてみます。

ココがポイント

何と言っても業界的に注目は興行収入でしょう。(中略)3部作となると3本の公開されるタイミングがどれぐらい空くのか
出典:note(ノート)徳力基彦 2024/7/2(火)

テレビ局の23時台のアニメを巡っての競争(中略)テレビの圧倒的な存在感・利点が薄れる中で(中略)強みを打ち出せるのか。
出典:河村鳴紘 2024/12/15(日)

何はともあれ海賊版対策です(中略)撲滅できたら「20兆円という金額は余裕で達成します」という話になるので。
出典:講談社C-station 2024/11/26(火)

業界として低賃金や長時間労働など、さまざまな課題がある中で(中略)現場の思いだけではいずれ立ちゆかなくなるのではと
出典:NHK 2024/12/18(水)

エキスパートの補足・見解

 今年も細田守監督の「果てしなきスカーレット」や、「ベルサイユのばら」「名探偵コナン 隻眼の残像」など期待のアニメ映画が公開予定ですが、最大の注目作は何といってもアニメ映画「鬼滅の刃」の「無限城編」で、興収がどうなるかです。「無限列車編」は、国内で興収400億円を突破しただけに期待がかかります。同時に世界での興収もどこまで伸ばせるかでしょう。

 テレビ局が23時台にアニメを放送する流れが今年はさらに加速します。いずれも有力作ばかでテレビ局の力の入れようがうかがえます。ネット配信が定着し、テレビ離れが指摘される中で、テレビの「ならでは感」を見せられるか。SNSの反応もカギをにぎりそうです。

 2023年のアニメ産業の市場規模(関連事業含む)は、海外ビジネスが好調で、初めて3兆円を突破するなど好調です。しかし、海賊版対策や、アニメーターの待遇改善などが引き続き強く望まれます。またアニメビジネスの収益力強化も求められます。アニメビジネスの規模がいくら膨らんでも、働く人の犠牲で成り立つことは誰もが望んでいないことなのですから。

サブカル専門ライター

ゲームやアニメ、マンガなどのサブカルを中心に約20年メディアで取材。兜倶楽部の決算会見に出席し、各イベントにも足を運び、クリエーターや経営者へのインタビューをこなしつつ、中古ゲーム訴訟や残虐ゲーム問題、果ては企業倒産なども……。2019年6月からフリー、ヤフーオーサーとして活動。2020年5月にヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞。マンガ大賞選考員。不定期でラジオ出演も。

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