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シリアでアサド政権軍がナパーム弾を使用

JSF軍事/生き物ライター
シリア、ダマスカス郊外ダラヤ。ナパーム攻撃の後

シリアでアサド政権軍が市街地でナパーム弾を大量使用し問題になっています。内戦初期の頃にはテルミット焼夷弾を大規模に使用して使い尽くし、今は使用されていなかったのですが、今度は代わりにナパーム弾が使われ始めました。ナパームとはナフサに増粘剤などを添加しゼリー状にゲル化させた油脂焼夷弾で、広範囲を非常な高温で焼き尽くします。

  • 2015年8月11日、シリアのダマスカス郊外ダラヤでのナパーム弾

攻撃後に不発弾が回収され、内部にゼリー状の物質が確認されています。火を付けると激しく燃えだし、ナパームであることが確定しました。ナパーム弾を含む攻撃用に設計された焼夷兵器は、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の付属議定書3で国際的に使用が制限され、市街地での使用は禁止対象となっています。ただしシリアはこれに参加していません。

関連記事:シリア政府軍は白燐弾を使用せず、テルミット焼夷弾を使用

軍事/生き物ライター

弾道ミサイル防衛、極超音速兵器、無人兵器(ドローン)、ロシア-ウクライナ戦争など、ニュースによく出る最新の軍事的なテーマに付いて兵器を中心に解説を行っています。

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