申告敬遠により「3000安打」は次の試合に持ち越し。もし敬遠四球が「申告」でなければ…
ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)は、3000安打と600二塁打のどちらにもリーチをかけている。4月15日に599本目の二塁打を打ち、4月20日のシングル・ヒット3本で2999安打とした。
ヒットの3打席に続く、その日最後の打席は三振を喫し、翌日は、レフト・フライ、三振、三振に倒れ、4打席目を迎えた。1対0の8回裏、2死二、三塁の場面だ。
ここで、アーロン・ブーン監督(ニューヨーク・ヤンキース)は、指を4本立てて敬遠四球を申告し、コメリカ・パークにはブーイングが起きた。次打者のオースティン・メドウズがセンターの前に落ちる二塁打を打ち、タイガースは3対0で勝利を収めたが、カブレラの3000安打と600二塁打は持ち越しとなった。
敬遠四球であっても、申告でなければ、カブレラはこの打席で3000本目のヒットと600本目の二塁打を打っていたかもしれない。今から16年前、2006年6月22日のことだ。同点の10回表、1死二塁の場面で、ボルティモア・オリオールズは、フロリダ・マーリンズのカブレラを敬遠四球で歩かせようとした。だが、カブレラはその初球をセンターへ打ち返し――546本目のヒットとし――走者を生還させた。申告敬遠が始まったのは、この11年後だ。
なお、3000安打と600二塁打を同時に達成した選手は、これまで一人もいない。15人中8人は3000安打が先、7人は600二塁打が先だ。例えば、アルバート・プーホルス(現セントルイス・カーディナルス)は後者。600本目の二塁打は、2016年9月16日に打ち、3000安打目は、2018年5月4日に記録した。
タイガースは、4月22日から、ホームでコロラド・ロッキーズと3試合を行う。その後は、アウェーで6試合だ。今シーズン、カブレラは、ホームランを打っておらず、通算502本のままだが、打率は.308(39打数12安打)を記録している。二塁打は2本だ。リーチをかけている2つのマイルストーンのうち、600二塁打はともかく、3000安打は、デトロイトのファンの前で達成できそうだ。
カブレラは、コメリカ・パークで、1107安打と224二塁打(と184本塁打)を記録している。
敬遠四球については、こちらでも書いた。