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【世界でただひとつのゴジラ体験?!】新宿ゴジラルームで怪獣映画の世界を満喫しよう♪

二重作昌満博士(文学)/PhD(literature)

こんにちは!

文学博士の二重作昌満(ふたえさく まさみつ)です♪

変わらず寒い日が続きますが、皆様いかがお過ごしですか?

私も、正直まだまだ毛布から起きるのが辛いです・・(泣)。

さてさて、今回のお話のテーマは、「ゴジラのお部屋」です!!

ご存知の方は「あそこだ!」、そうでない方は「どこかしら?」かと思います。

開業以降、新宿を代表する有名なスポットとして注目された場所ですので、

是非ゆっくりと当記事をご覧頂けたらと思います。

ところで皆様は、「新宿」と聞くと何を思い浮かべますか?

東京都庁舎? 住友ビル? 人がいっぱいの新宿駅?

実はこの新宿、ゴジラ映画の舞台となったことでも知られています。

・・・つまりゴジラが新宿に現れて、新宿を破壊したわけです(物騒な話ですが・・)。

新宿歌舞伎町「ゴジラロード」(2020年筆者撮影)
新宿歌舞伎町「ゴジラロード」(2020年筆者撮影)

そこで本記事では、ゴジラと新宿の関係についてお話しする傍ら、

皆様も気になっている、世界にひとつだけの「ゴジラのお部屋」をご紹介します。

※本記事は、「私、ゴジラを観たことがない」という方にもお楽しみ頂けますよう、概要的にお話しますので、ゆっくりおくつろぎ頂きながらご覧頂けますと幸いです。

【ゴジラってどんな怪獣?】ゴジラが新宿にやってきたわけとは?

突然ですが、皆様は「ゴジラ」をご覧になったことがありますか?

「観たことないよ!」という方のために、簡単にゴジラのことについてお話しします♪

ゴジラは、1954年に公開された東宝製作の怪獣映画「ゴジラ」に登場した怪獣のことです。本作は、ビキニ環礁の水爆実験によって眠っていた生物が怪獣ゴジラとなり、東京を破壊するというのが主な内容です。また核実験に対する警鐘や平和への祈り等、戦後の日本を想起するメッセージ性が強かったのも特徴でした。

「ゴジラ(1954)」より、水爆大怪獣ゴジラ(筆者撮影)
「ゴジラ(1954)」より、水爆大怪獣ゴジラ(筆者撮影)

円谷英二ミュージアム tette テッテ 須賀川市民交流センター
・住所:〒962-0845 福島県須賀川市中町4-1
・TEL:0248-73-4407 
・公式サイト:https://s-tette.jp/museum/index.html(外部リンク)

さて、この「ゴジラ(1954)」ですが、観客動員数は960万人の大ヒット。本作のヒットにより、東宝はゴジラをシリーズ化することになります。シリーズ化に伴い、ゴジラと戦う怪獣達が次々に参戦し、モスラやラドン、キングギドラにメカゴジラといったスター怪獣達が次々に登場しました。その結果、ゴジラシリーズは現在まで約70年の歴史を有する、日本を代表する映画シリーズとして成長を遂げ、その人気は国内だけでなく海外にも波及することになりました。

またゴジラは約70年の歴史の中で、他の怪獣達との戦いの傍ら、日本の有名な観光地を次々に訪れて(ぶち壊して)います。東京都では松坂屋銀座店、東京タワー、国会議事堂。千葉県なら千葉マリンスタジアム、神奈川県なら横浜ランドマークタワー、八景島シーパラダイス。大阪府なら大阪城・・・とキリがありません。

ゴジラと国会議事堂(2020年筆者撮影)
ゴジラと国会議事堂(2020年筆者撮影)

「実際、観光地はゴジラに壊されてどう思ってるの?」となると、現在の松坂屋様によれば、「松坂屋にとっては縁起でもない話ですが、逆に考えればそれだけ当時の松坂屋が銀座の象徴としてのイメージが強かったことの証ではないか」(松坂屋様 HPより)とのこと。実際、当時の松坂屋様の社長は松坂屋銀座店が破壊された描写に激怒し、東宝関係者をしばらく出禁にしたという逸話が残っています(心情をお察しするとごもっともな話ですが・・)。

さて、そんなゴジラに壊された観光地において、とりわけ注目されているのが新宿という街。

「どうして新宿なの?」、簡単にお答えすると、ゴジラを使ったまちづくりに特に力を入れている街のひとつだからです。

ゴジラ立像(2020年筆者撮影)
ゴジラ立像(2020年筆者撮影)

ゴジラが新宿にやって来たのは、シリーズ第16作『ゴジラ(1984)』と第18作『ゴジラVSキングギドラ(1991)』。前者ではゴジラが京王プラザホテルに熱戦で穴を開けた上、住友ビルに倒れ込みました。後者では、ゴジラと怪獣キングギドラが新宿を舞台に対決し、東京都庁舎をことごとく大破させました(本当にロクなことが起きてません)。

2回もゴジラが破壊しにきているという点からも、ゴジラと新宿の深いつながりが伺えますが、ゴジラを使って、新宿が本格的なまちづくりに着手したのは2015年のこと。

2015年4月17日に東京都・新宿の歌舞伎町に複合商業施設「新宿東宝ビル」がグランドオープンし、その8階テラスに設置されたのが「ゴジラ・ヘッド」です。遠くから見てもすぐに確認できる大きさである上、夜間には目や爪が光り、口から熱戦(ミスト)を吹き出し、さらに地上のスピーカーと連動してゴジラの足音や効果音が歌舞伎町に響き渡ります。

遠景より見るゴジラ・ヘッド(2020年筆者撮影)
遠景より見るゴジラ・ヘッド(2020年筆者撮影)

夜間点灯ゴジラ・ヘッド(2020年 真下より筆者撮影)
夜間点灯ゴジラ・ヘッド(2020年 真下より筆者撮影)

新宿東宝ビルのオープンに先駆け、平成27年4月9日(木)に、ゴジラに特別住民票が交付された上、国際観光都市・新宿の魅力を国内外に発信するためにゴジラは「新宿観光特使」として任命されました。

街を蹂躙した上に、象徴的なビルを木っ端みじんに破壊した怪獣を「観光特使」として任命した街は、世界中で新宿だけなので、その懐の広さに脱帽・・・(褒め言葉です)。

【ホテルグレイスリー新宿】世界でただひとつ!!ゴジラルームに泊まってみた!!

さて、ここからは「ゴジラの部屋」ことゴジラルームのお話です。ゴジラルームは、新宿東宝ビル内に開業した宿泊施設「ホテルグレイスリー新宿」内にある、世界にひとつだけのゴジラのお部屋。

ゴジラルーム入ってすぐ。ゴジラがお出迎え!(2020年筆者撮影)
ゴジラルーム入ってすぐ。ゴジラがお出迎え!(2020年筆者撮影)

ゴジラルームは1日1室限定で、ホテル30階コンフォートツインルーム(定員2名)。早速、中に入ってみると、目の前に広がるのはゴジラの世界!!入るとすぐにゴジラの立像が迎えてくれます。

ベッドに迫るゴジラの手?!(2020年筆者撮影)
ベッドに迫るゴジラの手?!(2020年筆者撮影)

ベッドには迫り来るゴジラの手!!私もゴジラファンなので、「映画の中でゴジラの第一発見者になって無残にやられてみたいな・・」という願望があるのですが、その想いを満たしてくれるようなデコレーションです。ところで、この2つのベッドの間にあるスイッチには「とある仕掛け」がございます。是非、宿泊してご自身の目で確かめてみてくださいね♪

歴代ゴジラ映画のポスターと撮影用プロップ(2020年筆者撮影)
歴代ゴジラ映画のポスターと撮影用プロップ(2020年筆者撮影)

壁一面に広がるのは歴代ゴジラのポスター!!これだけ一堂に会すると圧倒されますが、幼少期に観た作品や、親子で楽しんだ作品など、思い入れのある作品を探して観るのも楽しいですね♪(ちなみに、私の好きな作品は『ゴジラVSメカゴジラ(1993)』です。)

よく、撮影で使われた着ぐるみや模型等が展示されているゴジラの展覧会に行くと、「ここで泊りたい!」という衝動に駆られることがあるのですが、ゴジラルームはそんな夢を叶えてくれます。お部屋の中には、撮影で使用されたゴジラのプロップが展示されています。写真左側には『ゴジラVSデストロイア(1995)』の撮影で使用されたゴジラの骨格。皆様が宿泊した際は、はたして何が飾られているのでしょうか・・・?

ゴジラルーム アメニティの一部(筆者撮影)
ゴジラルーム アメニティの一部(筆者撮影)

ゴジラルームはアメニティも充実!!ペンにクリップケース、ゴジラのオーナメント等、写真以外にも盛りだくさん!!おうちに帰っても、ゴジラの世界が楽しめます♪

【ゴジラ世界の住人になりきろう♪】トイレやバスルームも!!そこはゴジラで溢れた夢空間♪

「部屋がゴジラで一杯なのはわかった。でもバスルームやトイレは他のホテルと同じでしょ?」

・・・ゴジラルームに入った以上、ゴジラは私達を逃がしません。なんとバスルームもトイレもゴジラで溢れています!凝った照明、イラストなど心憎い演出がいっぱいです♪

まずはトイレ。なんとこのトイレ、ブラックライトを使った照明がついていて、点灯するとあら不思議、トイレが『ゴジラVSデストロイア(1995)』に登場するスーパーメカ「スーパーXⅢ(スーパーエックススリー)」のコクピットに早変わり!!実はこのメカ、怪獣撃退に成功した唯一の自衛隊兵器なので、ホテルに泊る前に映画の予習をしておくのがお勧めですよ♪

トイレもとい操縦席(2020年筆者撮影)
トイレもとい操縦席(2020年筆者撮影)

便座に腰掛けて正面(2020年筆者撮影)
便座に腰掛けて正面(2020年筆者撮影)

私も便座に腰掛けて隊員になりきって遊んでいると、「早く出ろ」と家族からのノック・・同伴者とお互い心地よい環境を保ちながら、本来の用途に応じて使いましょう(泣)。一方、バスルームの壁一面に描かれているのは『ゴジラVSキングギドラ(1991)』の絵コンテ。お気に入りのシーンに囲まれながら入浴するのも一興です♪

シャワーの後ろにはメカキングギドラの絵コンテ♪(2020年筆者撮影)
シャワーの後ろにはメカキングギドラの絵コンテ♪(2020年筆者撮影)

壁一面に広がる怪獣達の絵コンテ(2020年筆者撮影)
壁一面に広がる怪獣達の絵コンテ(2020年筆者撮影)

ここまで紹介しましたゴジラルームですが、2023年3月1日のホテルグレイスリー新宿の営業再開に伴い、当ルームも営業が再開されます。今回紹介したこと以外にも、実はゴジラルームにはまだまだ秘密がいっぱいあるのです・・・♪

その秘密とはなにか、是非ご自身の目で確かめてみてくださいね。

ゴジラ達も、きっと皆様の来訪を心待ちにしていると思いますよ♪

ホテルグレイスリー新宿
・住所:〒160-8466 東京都新宿区歌舞伎町1-19-1
・TEL:03-6833-1111
・公式サイト:https://gracery.com/shinjuku/page/godzilla.html(外部リンク)

【ゴジラルームだけじゃない!!】新宿でゴジラの世界をお店で満喫しよう♪

「ゴジラルームに泊まれたのはいいけれど、お部屋だけじゃなくて、もっと新宿でゴジラを満喫してみたいわ」という方もいらっしゃるかと思います。新宿御苑を筆頭に観光名所も多い新宿ですが、ここではゴジラに関わりの深い2つのお店をご紹介します。

まず、ホテルグレイスリー新宿8階にあるカフェ「カフェテラス ボンジュール ホテルグレイスリー新宿」では、サンドウィッチやケーキ等のスイーツや、カクテルのほか、「ゴジラケーキ」が楽しめます♪

ゴジラケーキ(2020年筆者撮影)
ゴジラケーキ(2020年筆者撮影)

チョコレートで威風堂々と表現されたゴジラと、彼と対峙するモスラの幼虫を模したスイーツの共演に惚れ惚れしながら、甘く絶妙なひとときを満喫できます。

ちなみにゴジラのチョコを食べるコツですが、形が維持できるように固めに造形されていますので、怪獣のように口を大きく開けてがぶり付いて、歯ごたえと甘さを楽しむのも一興かなと思います(ゴジラのチョコレートはお持ち帰りできますのでご安心ください)。

カフェテラス ボンジュール ホテルグレイスリー新宿
・住所:東京都新宿区歌舞伎町1-19-1 ホテルグレイスリー新宿 8F
・TEL:03-6833-1703

「友達に、家族に、そして自分に、ゴジラのお土産を買っていきたい!」という方は、ゴジラグッズ専門ショップ「ゴジラ・ストア Tokyo」に是非お立ち寄りください。場所はホテルから離れた新宿マルイ アネックスの1階。世界初の東宝が公式で運営するゴジラグッズ専門ショップであり、ソフビ人形や書籍、アパレル等、品揃えが良いので、ゴジラ関連のお土産はここで揃えることができますよ。※オンラインストア(外部リンク)も営業しておりますので、買い逃しがあった方は当サイトをチェックしてみて下さいね♪

※ホテルから、大人の足で歩いて15分ほどかかりますので、街歩きを楽しみながら訪れるのがお勧めです。

ゴジラ・ストア Tokyo (2020年筆者撮影)
ゴジラ・ストア Tokyo (2020年筆者撮影)

怪獣人形劇「ゴジばん」展示(筆者撮影)
怪獣人形劇「ゴジばん」展示(筆者撮影)

ゴジラ・ストア Tokyo
・住所:〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目1-26
・TEL:03-6709-9652
・公式サイト:http://godzilla.store/tokyo/(外部リンク)

いかがでしたか?

ゴジラと新宿という街の繋がりは、実は凄く深いものであったことが伝わったら嬉しく思います。

2023年11月には、『シン・ゴジラ(2016)』以来、久しぶりの国産実写ゴジラ映画が公開される予定です。新しいゴジラの活躍への期待に胸を馳せながら、新宿を訪れてみるのはいかがでしょうか?

(参考文献・URL)
・尾崎明、「pen+完全保存版 ゴジラ、再び」、株式会社CCCメディアハウス
・Matsuzakaya https://shopblog.dmdepart.jp/nagoya/detail/?cd=061279&scd=002618(外部リンク)
・ 「別冊映画秘宝オール東宝怪獣大図鑑 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)」、洋泉社
・大野修一、「ハイパーホビーPRESENTS キャラクターランド Vol.1」、徳間書店
・新宿観光特使「ゴジラ」について https://www.city.shinjuku.lg.jp/kusei/tokumei01_002083.html(外部リンク)

この記事を読んで頂き、「海外での日本特撮やアニメ作品の展開に興味を持った」という皆様、私の過去の記事やTwitterにて、海外現地での様子や商品展開についてもお話をさせて頂いております。宜しければ、ご覧ください。

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博士(文学)/PhD(literature)

博士(文学)。日本の「特撮(特殊撮影)」作品を誘致資源とした観光「特撮ツーリズム」を提唱し、これまで包括的な研究を実施。国内の各学術学会や、海外を拠点とした国際会議へも精力的に参加。200を超える国内外の特撮・アニメ催事に参加してきた経験を生かし、国内学術会議や国際会議にて日本の特撮・アニメ作品を通じた観光研究を多数発表、数多くの賞を受賞する。国際会議の事務局メンバーのほか、講演、執筆、観光ツアーの企画等、多岐に渡り活動中。東海大学総合社会科学研究所・特任助教。

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