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AIでジョンレノンの声を採掘!ザ・ビートルズ最後の新曲『ナウ・アンド・ゼン』発表!

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
出典:Thebeatles.com

KNNポール神田です。

ついに、AIによって、『アンソロジープロジェクト』の頃には、不可能だった『ジョン・レノン』の生声がAIによって蘇り、3人の音が重ねられて、The Beatles最後の楽曲として『ナウ・アンド・ゼン(Now and Then)』がリリースされる運びとなった。

(2023年11月)2日にリリースされたザ・ビートルズ27年ぶりの新曲「ナウ・アンド・ゼン」は、1980年に亡くなったジョン・レノンが残したピアノの弾き語りのデモ音源から、最新の技術で歌声だけを分離し、グループの曲として完成させました。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000322690.html

“最後の新曲”となる『ナウ・アンド・ゼン』は、亡くなったジョン・レノンさんが40年以上前に録音していた、ボーカルとピアノによるデモ音源のボーカルのみを、AI(=人工知能)などの最新技術を駆使して分離し、新たに録音したリンゴ・スターさんのドラム演奏とポール・マッカートニーさんによるベースやピアノ演奏、さらに、1995年に録音していたジョージ・ハリスンさんのギター演奏の音を合わせた楽曲となっています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9f051da940aa186d763d99d16ef444b856db3422

マッカートニーさんが「ビートルズの最後の曲」とも称した同曲では、人工知能(AI)技術を生かしてレノンの声を復活させたという。ハリソンが90年代に録音したギターの音も挿入されている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e1b4eb8232f9184f49837389d7b56aeac8725d3f

■AIによって作られたのではなく、AIによって採掘されたジョンの生声

AIによって作られたジョン・レノンの声ではなく、AIによって、他のノイズが消しされた後の純粋なジョン・レノンの声と理解したほうが正しい。

27前の『アンソロジープロジェクト』の頃には比較的、ジョンの声が聞き取れた『Free as a Bird』や『Real Love』が新曲として生み出された。

そしてこの『Now and Then』もジョージ・ハリスンが存命中にギターを入れて録音していたがお蔵入りとなっていた。

しかし、この度、AIで周りの音から、純粋な『ジョンレノン』の音質だけを取り除くAIの『アイソレート(分離)』技術によって、純粋なジョンレノンの音が抽出されたのだ。

つまり、よく言われるようなAIで合成された音声のようなものではなく、採掘されたオーガニックなジョンレノンの声が参加しているという。岩から金を採掘するような生声だ。しかも音源は、オノ・ヨーコさんが管理していたアンソロジープロジェクトの頃の宅録によるカセットテープからだ。

この『技術』は、映画『Let it Be』の撮影時の56時間にもおよぶフーテージから、ピーター・ジャクソン監督版の『ザ・ビートルズGet Back』によって脚光を浴びた技術によって進化した。

オリジナルドキュメンタリーとして6時間超えるサブスク配信がはじまる…。監督は、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで知られるピーター・ジャクソン監督。マイケル・リンゼイ・ホッグが撮影した1969年の素材をもとに編集される…。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e1b4eb8232f9184f49837389d7b56aeac8725d3f

また、The Beatles( …というよりも権利を持っているレコード・レーベル)

は、空間オーディオでも積極的に取り組んできている。

そして、近年のポールマッカートニーのライブでは、実際にジョンレノンとの掛け合いによる『I ve got a feeling』でもこのピーター・ジャクソンチームらが開発したAIで聞くことができるようになった技術だ。

■今後のAIとビートルズ楽曲の権利のゆくえ

The Beatlesファンの一人としては、これで最後の曲が披露されてしまったので、もうあとは、The Beatles の楽曲を自由にリミックスして個人的に編集して楽しめるようなサブスクサービスの開始を待つだけかもしれない。

ビートルズの音源がこのようなAIによって、ノイズレスなデジタル音源となり、クラウド上のコンソールボックスに音源としてあればどうだろう?

誰もが、まるでジョージ・マーティンの卓に座って、それぞれがミキシングをしたりリミックスができるようなサービスがあり、それらの権利が年間サブスクで1万円以内であれば、全世界のThe Beatlesのマニアは喜んで支払うのではないだろうか?それらによる二次創作での収益の20%でも分配還元されれば新たな『The Beatls』の収益源になりそうだ。

『AI』時代になればなるほど、もはや現世に生きていない人同士のリミックスなども可能となる。一方、著名なミュージシャンも次々とクラウド側のセッション会場へと召されていく状況だ。

レコーディングしたアーティストは自分が死んだ後の音源が楽曲の権利についてもAIに使用を許諾するかどうかは一筆確認しておいたほうがよいのかもしれない。

そう、クラッシックの作曲の巨人たちは、まさか自分の楽曲が生演奏のための楽譜以外の、ビニールの円盤のレコードによって、世界中でいつでも聴かれる時代が来るとは想像できなかったからだ。AIは過去のレコードに匹敵するほどの革命を音楽にももたらせている。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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