AIでジョンレノンの声を採掘!ザ・ビートルズ最後の新曲『ナウ・アンド・ゼン』発表!
KNNポール神田です。
ついに、AIによって、『アンソロジープロジェクト』の頃には、不可能だった『ジョン・レノン』の生声がAIによって蘇り、3人の音が重ねられて、The Beatles最後の楽曲として『ナウ・アンド・ゼン(Now and Then)』がリリースされる運びとなった。
■AIによって作られたのではなく、AIによって採掘されたジョンの生声
AIによって作られたジョン・レノンの声ではなく、AIによって、他のノイズが消しされた後の純粋なジョン・レノンの声と理解したほうが正しい。
27前の『アンソロジープロジェクト』の頃には比較的、ジョンの声が聞き取れた『Free as a Bird』や『Real Love』が新曲として生み出された。
そしてこの『Now and Then』もジョージ・ハリスンが存命中にギターを入れて録音していたがお蔵入りとなっていた。
しかし、この度、AIで周りの音から、純粋な『ジョンレノン』の音質だけを取り除くAIの『アイソレート(分離)』技術によって、純粋なジョンレノンの音が抽出されたのだ。
つまり、よく言われるようなAIで合成された音声のようなものではなく、採掘されたオーガニックなジョンレノンの声が参加しているという。岩から金を採掘するような生声だ。しかも音源は、オノ・ヨーコさんが管理していたアンソロジープロジェクトの頃の宅録によるカセットテープからだ。
この『技術』は、映画『Let it Be』の撮影時の56時間にもおよぶフーテージから、ピーター・ジャクソン監督版の『ザ・ビートルズGet Back』によって脚光を浴びた技術によって進化した。
また、The Beatles( …というよりも権利を持っているレコード・レーベル)
は、空間オーディオでも積極的に取り組んできている。
そして、近年のポールマッカートニーのライブでは、実際にジョンレノンとの掛け合いによる『I ve got a feeling』でもこのピーター・ジャクソンチームらが開発したAIで聞くことができるようになった技術だ。
■今後のAIとビートルズ楽曲の権利のゆくえ
The Beatlesファンの一人としては、これで最後の曲が披露されてしまったので、もうあとは、The Beatles の楽曲を自由にリミックスして個人的に編集して楽しめるようなサブスクサービスの開始を待つだけかもしれない。
ビートルズの音源がこのようなAIによって、ノイズレスなデジタル音源となり、クラウド上のコンソールボックスに音源としてあればどうだろう?
誰もが、まるでジョージ・マーティンの卓に座って、それぞれがミキシングをしたりリミックスができるようなサービスがあり、それらの権利が年間サブスクで1万円以内であれば、全世界のThe Beatlesのマニアは喜んで支払うのではないだろうか?それらによる二次創作での収益の20%でも分配還元されれば新たな『The Beatls』の収益源になりそうだ。
『AI』時代になればなるほど、もはや現世に生きていない人同士のリミックスなども可能となる。一方、著名なミュージシャンも次々とクラウド側のセッション会場へと召されていく状況だ。
レコーディングしたアーティストは自分が死んだ後の音源が楽曲の権利についてもAIに使用を許諾するかどうかは一筆確認しておいたほうがよいのかもしれない。
そう、クラッシックの作曲の巨人たちは、まさか自分の楽曲が生演奏のための楽譜以外の、ビニールの円盤のレコードによって、世界中でいつでも聴かれる時代が来るとは想像できなかったからだ。AIは過去のレコードに匹敵するほどの革命を音楽にももたらせている。