WBC連覇の鍵はパワー&スピード!? USAには昨年30本塁打以上が7人、20盗塁以上は5人
2月9日、ワールド・ベールボール・クラシックのロースターが発表された。連覇をめざすUSAのロースターには、キャプテンのマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)をはじめ、15人の野手が名を連ねる。セントルイス・カーディナルスの2人、ポール・ゴールドシュミットとノーラン・アレナードは、前回の優勝メンバーだ。
ロースターにアーロン・ジャッジ(ヤンキース)の名前はなく、事前に出場を表明していたブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)とトレバー・ストーリー(ボストン・レッドソックス)も、欠場となった。2人とも、今オフに手術を受け、レギュラーシーズンも出遅れる。
それでも、パワーに不足はない。約半数の7人は、2022年に30本以上のホームランを打っている。それ以外の選手も、カイル・ヒガシオカ(ニューヨーク・ヤンキース)を除く7人は、20本塁打以上のシーズンがあり、セドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)は、2021年に30本塁打を記録した。ヒガシオカも、2021~22年の2シーズンを合計すると、150試合で20本塁打だ。
また、昨年の20盗塁以上は5人を数え、他に、ゴールドシュミット、ティム・アンダーソン(シカゴ・ホワイトソックス)、トラウト、ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)の4人も、1シーズンに20盗塁以上を記録したことがある。体型からすると、走らなそうな気もするカイル・シュワーバー(フィリーズ)も、昨年は10盗塁。しかも、昨年のポストシーズンで記録した3盗塁は、どの選手よりも多かった。最多タイではなく、単独最多だ。盗塁失敗は、レギュラーシーズンの1度しかなかった。
なお、二塁と三塁の層が薄いようにも見えるが、遊撃手のうち、トレイ・ターナー(フィリーズ)は、2021年の夏にワシントン・ナショナルズからドジャースへ移籍後、その年のポストシーズンが終わるまでは、二塁手としてプレーした。一方、昨年の開幕戦でデビューしたボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)は、5月上旬まで三塁を守っていた。さらに、必要になれば、外野手のベッツが二塁を守ることも可能だ。