肥満と新型コロナ なぜ肥満は重症化リスクなのか?どれくらい重症化しやすい?
肥満の人が新型コロナに罹ると重症化しやすいことが知られています。
なぜ肥満は新型コロナの重症化に繋がりやすいのか、どれくらい重症化しやすいのか、についてご紹介します。
なぜ肥満の人はコロナに罹ると重症化しやすい?
流行初期、特にアメリカ合衆国にも新型コロナの流行が広がった2020年3月以降から、肥満が新型コロナの重症化リスクであることが注目されてきました。
肥満のある人が新型コロナウイルスに感染すると重症化しやすいことが分かっています。
これは肥満の人にみられる、
・高血圧、心血管疾患、脳血管疾患、2型糖尿病や脂質異常症、慢性腎臓病などの基礎疾患
・交感神経系およびレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の慢性的かつ過剰な活性化
・凝固能の亢進と血栓塞栓症の発症傾向
・慢性炎症反応
・肺の換気低下、睡眠時の呼吸障害
などが要因と考えられています。
肥満はどれくらい重症化と関連しているのか?
アメリカの医療機関で新型コロナと診断された6916人についての解析では、BMI(Body Mass Index)が18.5~24の患者と比較して、40~44の人は2.68倍、45以上の人は4.18倍死亡リスクが高かったと報告されています。
また、今週過去最大規模の肥満と新型コロナに関する研究がオックスフォード大学の研究者らから発表されました。
イギリスで診断された20歳以上のQResearchというデータベースに登録された約700万人を対象に、BMIと新型コロナとの関係について解析が行われています。
平均BMIが26.8であった6,910,695人のうち、0.20%が新型コロナで入院し、0.02%が集中治療室(ICU)に入室し、0.08%が死亡しています。
BMIは23以上で新型コロナによる入院が増加し、28以上で死亡が増加した、とのことです。
このように、BMI26前後が最も死亡リスクが低く、BMIが高くなるに従って直線上に死亡リスクが高くなっていきます。
また、BMIが低い人も死亡リスクが高くなっていることから、痩せすぎも良くないことが分かります。
コロナ太りがコロナ重症化リスクに・・・
新型コロナの流行に対する対策として、海外ではロックダウンが行われ、その影響で多くの人で体重が増加したと報告されています。
日本でも新型コロナの流行によって外出が減り57%の人がコロナ太りを経験した、というNHKの調査もあります。
何を隠そう、私もその一人です。
一目瞭然のコロナ太り・・・コロナはなんて残酷なのでしょう!
私はコロナが心底憎い。
コロナ対策のためには外出を控え人との接触を減らさなければならない・・・しかし外出が減れば太る・・・太ればコロナで重症化しやすくなる・・・。
コロナは本当に恐ろしい感染症です。
コロナの手のひらの上で転がされないように、人との接触はできる限り減らしつつ、健康的な食事と定期的な運動を心がけるようにしましょう(自分へのメッセージ)。