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黄金世代のライバル、5年ぶり対局! 佐藤康光九段(52)森内俊之九段(51)11月9日、叡王戦九段戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 藤井聡太叡王(19歳)への挑戦権を争う第7期叡王戦は現在、段位別予選が進行中です。

 11月9日。東京・将棋会館において第7期叡王戦・段位別予選九段戦、佐藤康光九段(52歳)-森内俊之九段(51歳)戦がおこなわれます。

 黄金世代のライバル2人。最近ではABEMAトーナメントで同じレジェンドチームとして活躍しました。

 両者は過去に公式戦で72回対戦し、佐藤39勝、森内33勝という数字が残されています。

 互いにその技量を認め合い、長くしのぎを削り合ってきた両者。公式戦での対局は2016年度A級順位戦以来、実に5年ぶりのこととなります。

 最近、非公式のイベント対局で佐藤九段に敗れた森内九段は、次のように語っています。

「力も違うし、才能も違うと痛感しました。佐藤会長が本気を出せば歴史上一番強くてもおかしくはない。会長としてよくやっていらして、棋士の仲間としては感謝しなくてはいけない。しかし、彼は将棋の天才です。早めに対局に力を注げる環境を作ってもらいたい」

(森内俊之『AERA』2021年5月17日号)

 森内九段が述べる通り、佐藤九段は現在、日本将棋連盟の会長職を務めています。日々の激務の中、研究する時間もほとんどなく大変なはずですが、なんと現在8連勝中。今年度成績は15勝5敗(勝率0.750)です。

 森内九段は今年度9勝5敗(勝率0.643)。直近では同じ黄金世代の郷田真隆九段(50歳)に棋聖戦二次予選で勝っています。

 本局と同じ11月9日。黄金世代筆頭の羽生善治九段(51)は王将戦リーグで藤井聡太叡王(王位・棋聖、19)と対戦します。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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