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第1子妊娠を発表した横峯さくら 「私の夢だった」東京ヴェルディでゴルフチームを設立した理由

金明昱スポーツライター
お腹に手をあてて妊娠を報告する横峯さくら(写真提供・JOINTONE)

 国内ツアー通算23勝の横峯さくらが第1子を妊娠したことを8日、所属事務所が報告した。2014年4月にメンタルトレーナーの森川陽太郎さんと結婚。

 横峯は自身のインスタグラムでも「この度は新しい命を授かることができました。安定期に入りましたのでご報告をさせて頂きます」と報告しており、お腹に手をあてた写真をアップしている。

 所属事務所によれば、現在、妊娠5カ月の安定期に入っており、医師の判断のもとでプレーしているという。出産予定日は来年2月下旬。

 また今季は産休制度を利用して、2021年の日米ツアー復帰に向けた準備をする。

 具体的には来年の後半をめどに復帰を目指し、日本とアメリカの両ツアーを併用して活動する予定で、日本ツアーの永久シード獲得も目指す。

ゴルフチーム「さくら塾(仮称)」の設立

 また、新たな挑戦をすることも同時に報告した。それは東京ヴェルディのゴルフチーム「さくら塾(仮称)」の設立だ。

 所属事務所によると、ゴルフチームの設立はかねてからの「夢」だったという。

 総合型スポーツクラブ「東京ヴェルディ」のゴルフチームとしてスタートし、将来的にプロで活躍できるジュニアの育成を進めていく。

 東京ヴェルディは総合型クラブを目指して様々な競技に参入。現在はサッカー部門を含めて15種目あり、ここに新たにゴルフが加わったというわけだ。

 ちなみに横峯のジュニア育成への強い思いは、自身の幼少期にあるのではないだろうか。

 横峯さくらは、父の良郎氏が主宰するゴルフ教室「めだかクラブ」でゴルフを始めた。

 現在、国内女子ツアー1勝の香妻琴乃も同クラブの出身。香妻は横峯のことを「さくら姉ちゃん」と慕うが、子どものころは「ゴルフだけでなく、いろんな遊びをしながら楽しんでいた記憶があります」(香妻)という。

 ちなみに同クラブは2018年3月に終了したフジテレビのバラエティ番組「めちゃイケ」(略称)でも紹介され、岡村隆史と横峯が対決している。

 もちろん横峯の幼少期のゴルフ練習は、楽しいものばかりではなく、学校が終わってから夜がふけるまで、めだかクラブで何時間も球を打ち続けていたこともある。

 酸いも甘いも噛み分けた横峯だからこそ、次は自分が思い描く方法でジュニアにゴルフの楽しさを伝えていきたいという思いが、年を重ねるにつれて膨らんでいたのだと思う。

 横峯は文書を通じて、こうコメントしている。

「この度は新しい命を授かることができました。安定期に入りましたのでご報告をさせて頂きます。アメリカツアーで活動していた際にプロゴルファーと子育ての両立をしている他国のプロの皆さんを見てきたことがきっかけで私も憧れを持っていました。今後はアメリカツアーでの1勝、国内ツアーでの永久シードを目指し活動していく予定です。今後も体調に気をつけて、母としてプロゴルファーとして仕事と子育てを両立していきたいと思っていますので、皆様にも温かく見守って頂けるとありがたいです。また、私の夢でもあった、ジュニアゴルファーの育成を東京ヴェルディと共にスタートして行きます。これから始まるプロジェクトに非常にワクワクしています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」

 出産と子育てが一段落して、来年の復帰までにはまだ時間があるが、今後の横峯の活動がゴルフ界をより良いものにしていくことに間違いはなさそうだ。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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