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メッツに加入した選手の「初打席ホームラン」は今シーズン3人目。新記録の4人目はあのスラッガー!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
アーロン・アルテーア(ニューヨーク・メッツ)May 24, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月24日、アーロン・アルテーア(ニューヨーク・メッツ)は代打に起用され、ホームランを打った(写真)。前日にサンフランシスコ・ジャイアンツから移籍したばかり。メッツのユニフォームを着てプレーするのは、この日が初めてだった。

 メッツ初打席でホームランは、アルテーアが今シーズン3人目だ。ロビンソン・カノーは、昨年12月にシアトル・マリナーズから移籍し、開幕戦の1打席目にホームランを打った。同じく12月にマイナーリーグ契約で入団したラジェイ・デービスは、5月22日にAAAから昇格し、その日に代打ホームランを記録した。デービスはウーバーに乗って、試合途中に球場へ到着した。ヤフー・スポーツのマイク・マッゼオは、所要時間2時間20分(午後5時34分~7時54分)、費用283ドル86セント(チップ47ドル31セント)と報じている。

 スタッツ社によると、1920年以降、チーム初打席にホームランがシーズン3人以上の球団は、2009年のアリゾナ・ダイヤモンドバックスと今シーズンのメッツだけだという。

 Dバックスの3人は、フェリペ・ロペスヘラルド・パーラ(現ワシントン・ナショナルズ)、ジョン・ヘスターだ。当時、ロペスはメジャーリーグ9年目、2人はメジャーリーグ初打席だった。

 今シーズンは折り返し地点に達しておらず、メッツには4人目の候補も何人かいる。その筆頭は、5月24日にマイナーリーグ契約で入団した、マット・ケンプだろう。今シーズンは20試合で打率.200&1本塁打と冴えず、5月4日にシンシナティ・レッズから解雇されたが、通算ホームランは281本を数え、昨シーズンも21本を打っている。

 他には、ジェド・ラウリーグレガー・ブランコダニー・エスピノーザといったベテランも在籍していて、まだメッツ初打席を迎えていない。昨シーズン、ラウリーは自己最多のホームラン23本を打ち、2年2000万ドルでメッツと契約したが、2月に左膝を痛めた。マイナーリーグ契約で入団したブランコとエスピノーザは、AAAでプレーしている。

 ダークホースとして、元NFL選手のティム・ティーボウも挙げておきたい。ただ、昨シーズンはAAの84試合で打率.273&6本塁打を記録したものの、今シーズンはAAAの37試合で打率.161&1本塁打。このままでは、メジャーデビューできそうにない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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