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これまでの50本塁打は「リーチをかけてから何試合目の到達」だったのか。15人目となる村上宗隆は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
井端弘和(左)と村上宗隆 August 7, 2021(写真:ロイター/アフロ)

 村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)は、8月28日に打ったホームランにより、シーズン50本塁打にリーチをかけた。現時点でも、本数は49本のままだ。8月30日は4打数1安打(内野安打)、31日は3打数1安打(三塁打)。計11打席で4四球を記録した。8月29日と9月1日は、試合がなかった。

 これまでにシーズン50本塁打以上を記録した延べ14人のうち、2002年の松井秀喜、2003年のタフィー・ローズ、2013年のウラディミール・バレンティンは、49本目と50本目のホームランを同じ試合で打った。50本塁打にリーチをかけてから0試合目の到達、ということだ。この3人の他に、リーチをかけた次の試合に到達した選手――リーチをかけてから1試合目の到達――も4人いるので、14人の半数は、リーチから到達までに、ホームランなしの試合を挟んでいない。

 一方、リーチをかけてからの足踏みが最も長かったのは、2003年のアレックス・カブレラだ。リーチをかけた後、そこから7試合目に到達した。ただ、この年のカブレラは、50本目のホームランを打った試合の直前に、1試合欠場している。チームの試合ではなく出場試合で数えると、6試合目の到達は、1950年の小鶴誠と1977年の王貞治に並ぶ。

筆者作成
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 村上の場合、9月2日にホームランを打てば、リーチをかけてから3試合目の到達となる。東京ヤクルトは、2日から4日まで、ホームで中日ドラゴンズと対戦する。その後は、6日~7日がアウェー、9日~10日は再びホームだ。

 50本塁打以上の14人中9人は、ホーム・ゲームで50本塁打に到達している。2013年のバレンティンも、その一人だ。8月27日に、明治神宮野球場で49本目と50本目のホームランを打った。この試合の相手は、中日だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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