イランとロシア
ロシアとウクライナの大規模な軍事衝突にイランは困惑させられた。というのはイランは、この両国と良好な関係にあったからだ。経済制裁で欧米の航空機が輸入できなくなったイランはロシア製の航空機を輸入し、ウクライナ人のパイロットを雇い入れて国内線を運航した。またロシアは、イランの核問題をめぐる交渉で同国寄りの政策をとってくれた。
2022年にロシアのウクライナに対する軍事侵攻が起こると、イラン外務省はバランスを取ろうとして苦渋した。イランはウクライナの主権と領土の保全を訴える一方で、他方ではNATOの拡大を批判した。しかしながら、おそらくイラン国内でのロシアとの軍事関係の強化を求める声が強まったのだろう。2022年秋あたりからイラン製のドローンがロシア軍によって使われるようになった。
そして2024年9月には、今度はイランがミサイルをロシアに輸出しているとの報道が流れ始めた。イランは、この事実を否定しているのだが。さらにロシアはイランに対して最新鋭のジェット戦闘機や地対空ミサイルの輸出を始めたようた。両者間の軍事関係が深まっているのは明らかだ。
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