生乾き臭の原因となる「間違った部屋干し洗濯5選」を洗濯研究家が解説
洗濯研究家の平島 利恵です。
春先は天気が安定せず、部屋干しの機会が増えますよね。そこで増えるお悩みが、生乾き臭の嫌なニオイです。
生乾きの嫌な臭いは「モラクセラ菌」という雑菌の繁殖によるものです。
部屋干しをするといつも臭くなる方は、洗濯の仕方が間違っている可能性が…!「部屋干しは臭うもの」ではありません。
今回はやりがちな間違いと正しく清潔に洗濯するコツを解説します。
間違い1.カビだらけの洗濯槽で洗濯している
洗濯槽裏は、黒カビや雑菌が繁殖しやすい場所。月に一度、定期的に洗濯槽を洗浄することが大切です。
こんなにカビだらけの洗濯槽で洗濯していたら、衣類が臭うのも納得ですよね‥。
[正解]洗濯槽クリーナーでカビ・雑菌を撃退
部屋干し臭が気になるとき、まず一番先にやるべきことは、洗濯槽掃除です。
2ヶ月以上洗濯槽を掃除していない場合は、必ず洗濯槽クリーナーで掃除しましょう。
間違い2:濡れたものを洗濯カゴに入れる
洗濯カゴは雑菌が繁殖しやすい環境です。
- 濡れたものを一緒にカゴに入れる
- 洗濯物を洗濯槽に溜める
- 脱いでから洗濯までの時間が長い
という方は、洗濯前に既に衣類に菌が繁殖してしまい、嫌なニオイが発生しているかもしれません。
[正解]洗濯前に雑菌を増やさないように保管
- 濡れた洗濯物は乾かしながら干す
- 洗濯物は風通しの良い洗濯カゴに溜める
- 脱いだ衣類はなるべく早く洗濯する
衣類には、目に見えるシミだけでなく、菌・皮脂・汗・水分などの汚れが付着しています。雑菌は湿度が高い場所で繁殖しやすくなるため、洗濯前の衣類は風通しの良い洗濯カゴで保管し、濡れているものをすぐ洗えないときは、乾かしながら保管しましょう。
間違い3.洗濯物を洗濯槽に詰め込みすぎている
洗濯槽に入っている衣類量、実はこの量でも詰め込みすぎなんです。
洗濯槽に衣類を詰め込みすぎると、
- 水流の力で洗うことができず、汚れが残る
- 衣類同士の摩擦で傷む
- 洗い上がりがシワシワになる
というデメリットが。
面倒な家事である洗濯は、なるべく回数を少なく済ませたいですが、詰め込みすぎて洗えていなければ、水道代・電気代・洗剤はもちろん、時間も手間もすべて無駄になってしまいます。
[正解]縦型は洗濯槽の8割、ドラム式は5-7割まで
衣類の量を減らし、洗濯槽の中で衣類がしっかり回るようにしましょう。
タオルなど、かさがあるものを洗う時は、あらかじめ水量を多めに設定しておくのがおすすめです。
洗濯物の量で回り方がどのくらい違うか、実験しました。
ついつい詰め込んでしまう方は、是非ご覧ください。
間違い4.すすぎを1回の設定している
部屋干しで臭う一番の原因は、すすぎ不足です。
衣類の汚れは、洗剤の力で洗濯槽の水の中に溶け出します。洗濯機の中で衣類は、汚れが溶け出た汚染水に浸かっているのです。
掃除をした後、バケツの中にある雑巾の汚れをイメージしてください。
何度か水を入れ替え、雑巾に含まれる汚水を薄めることで雑巾がキレイになるように、洗濯物も何度か水を入れ替えることで、汚染水を薄めていきます。
[正解]すすぎは必ず2回以上する
最近は「すすぎ1回OK」の洗剤が主流ですが、それを使っていてもすすぎは2回以上に設定しましょう。
すすぎの回数を変えるだけで、生乾き臭はぐんと改善されるので、洗剤・柔軟剤を変える前に、すすぎの回数を増やしてみましょう。
間違い5.乾くまでに時間がかりすぎている
洗濯物は濡れている時間が長いほど、残った雑菌が繁殖します。
衣類の生乾き臭を減らすためには早く乾かすことが重要です。
[正解]除湿+風の通り道を作る
衣類同士の間隔は、こぶし1つ分空け、風に触れる面積を増やして干しましょう。
部屋干しすると室内の湿度が高くなり、衣類が乾きにくくなるため、エアコンの除湿やサーキュレーターを活用しましょう。
洗濯後の衣類をすぐに洗濯槽から出して、干すことも忘れずに!
部屋干しの「臭い」を当たり前にしない
部屋干しで衣類が臭うのは当たり前ではありません。
洗濯物が臭うのには必ず原因があり、正しく洗濯することで臭いは必ず改善します。
まずは、①洗濯槽洗浄 ②衣類量を減らす ③すすぎの回数を増やす の3つをまずは意識してみましょう。
もっと詳しく知りたい方は、こちらの動画もご覧ください。
洗濯の臭いストレスが軽減されると嬉しいです。