スーパー台風14号 最大瞬間風速85メートルに発達
まさにスーパー台風の勢力に
台風14号は海水温が30度前後ある海域でさらに勢力を増し、まさにスーパー台風の勢力に発達しています(後述)。タイトル画像にある雲の様子をみても、中心付近には針でつついたような台風の眼が鋭く開いているのが分かります。
台風14号は、きょう11日(土)午前3時現在、中心気圧905hPa、最大風速60メートル、最大瞬間風速85メートルの勢力でフィリピンの東から北の海上に進み、北上中です。
今年は4月に発生した台風2号がこれに匹敵する勢力となりましたが、ここまで勢力を強める台風は1年に1個あるかないかという強さです。
台風14号の現在の最大瞬間風速は85メートルですが、これは気象庁が定めている風の強さと吹き方の上限60メートル以上の基準を優に超え、竜巻の風の強さを定めた日本版改良藤田(JEF)スケールではJEF3からJEF4に相当する烈風となります。
猛烈な強さの勢力のわりにはとてもスケールが小さいため、中心が近づくと壊滅的な烈風をもたらしかねないまさに”竜巻”のような台風だと言えます。
なお最新の予報円の真ん中を進んだ場合、あす12日(日)の日中から夜にかけて、与那国島などの八重山地方に最接近する見込みで、東側の進路を取ると八重山地方を直撃するように進むおそれがあり、厳重な警戒が必要です。
台風14号は東シナ海に出たあと、14日(火)頃からは上空の風が弱まり動きが遅くなりますが、その後来週の後半にかけて東寄りに進む計算が増えているため、九州などでも今後の動きに注意が必要です。
JTWCの発表は最大瞬間風速85メートルのスーパー台風
参考までにJTWC(米軍合同台風警報センター)の発表では、台風14号は昨夜10日(金)午後9時の段階で、1分間平均の最大風速が140ノット(約70メートル)、最大瞬間風速約85メートルの日本の気象庁とほぼ同等の超強力な台風として解析されています。
JTWCが台風の強さを分類する上で、最も強い区分が最大風速130ノット(約67メートル)以上のスーパー台風ですから、今回の台風14号もこのスーパー台風として発表されています。
これまではJTWCの方が日本の気象庁よりも勢力の強い解析をしていましたが、ここにきて両者の解析はほぼ揃った格好となり、ある意味、正真正銘のスーパー台風に発達していると言えそうです。
今後も最新情報に十分ご注意下さい。