春休みや卒業旅行の季節ですね。関東には観光地が数あれど、その中でも常にトップクラスの人気を誇る観光地のひとつ、鎌倉。

今回はその鎌倉の老舗和菓子屋さんにて販売されている、美味しいどら焼きをご紹介。

鳩サブレーでもお馴染み、神奈川県鎌倉市に本店を構える「豊島屋」さん。

創業1894年（明治27年）、現在も材料の配合を常により良いものであるよう追求しつづけていらっしゃるという鳩サブレーをはじめ、ご進物にもぴったりな四季折々の和菓子、豆大福や矢口餅など日常に寄り添った和菓子などバラエティ豊かな品揃えの老舗です。

今回は、本店と北鎌倉駅前店でのみ購入可能などら焼き「雲水」をご紹介。

直径約4センチほど、マカロンより一回り大きいくらいのミニどら焼きです。ミニといえども、こんもりとした厚みがあります。

焼き印は「みつうろこ」といい、鎌倉でもその名をはせた北条氏の家紋です。大河ドラマだけではなく、現地お土産屋さんでもこちらの家紋を使用したてぬぐいなどのお土産を目にするほど、鎌倉とは切っても切れない存在の家紋です。

話が逸れてしまいましたね。

口元に持っていくと、なんとも言えない香ばしさと小豆の香りが。あんこ、ではなく、小豆 の香りがするんです。

しっとり、ほろり、とほどけるような繊細な皮ながらも、蜂蜜が配合されていることにより強かな薫香がほわりと広がります。

生地に使用されている蜂蜜は、由緒ある鎌倉のお寺のひとつ建長寺にて採蜜された貴重なものだとか。

たっぷりと挟まれたつぶしあんもまた美味しい。やや粗めのつぶしあんは、これもまた繊細な味わい。つぶしあん、と思いきや粒もしっかり残っているので、皮と小豆の食感の違いも楽しめます。

完食後も、小豆のほくほく感の余韻に浸れます。

サイズは小ぶりですが、美味しいところがぎゅっと濃縮されたどら焼きです。小ぶりとはいえ、ここは大きく口を開いてぱくりといっちゃいましょう。

おやつの時間にぴったりな、心の隙間を埋めてくれるような滋味深い味わいでした。