【福山市】世界でもここだけ!オリジナルの400種以上がズラリと並ぶ、紙ヒコーキ博物館へ行こう
1枚の紙から作った紙ヒコーキがすうっと空を飛んでいく様を、心躍らせて見つめていた子どもの頃を覚えていますか。どうすればもっと遠くへ飛ぶのか、どうすればもっと長い間飛ばせられるのか、あれこれ工夫しては飛ばしてみたのではないでしょうか。
紙ヒコーキが大好きな子どもたちはもちろん、大人も夢中になってしまう博物館が、福山市にあります。その名も「紙ヒコーキ博物館」。
世界でもここにしかない紙ヒコーキの博物館を、訪ねました。
館内に入った途端、目に飛び込んでくるのがずらりと並ぶ紙ヒコーキの数々です。
紙ヒコーキ博物館だから紙ヒコーキがあるのは覚悟してきましたが、それにしても圧巻。
大小さまざま、色とりどりの紙ヒコーキに驚きました。
紙ヒコーキと聞いて思い浮かぶのは、「へそ飛行機」や「いか飛行機」などの平面だけで構成されている形のものではないでしょうか。
平面の世界から飛び出して、実際の飛行機のような曲面ももつ、立体型の紙ヒコーキを世界で初めて考案したのは、紙ヒコーキ博物館館長で折り紙ヒコーキ協会会長の戸田拓夫(とだ たくお)さんです。
子どもの体くらいのサイズの、巨大な紙ヒコーキもあります。
リング型の紙ヒコーキ。子どもが作ってきて「これが紙ヒコーキ?この輪っかが飛ぶの?うわ、飛ぶ!」と驚きながら見ていたことを思い出しました。
蝶々型は初めて見ます。これも飛ぶのでしょうか。
「飛びますよ。これも他の紙ヒコーキと同じように、重心が前方よりにあります。そして翼が横に広く、強度があるのでグライダーのように滑空していきます。この羽の後ろにある僅かな昇降舵が揚力を生み、紙ヒコーキが飛ぶんです」
解説してくれたのは、株式会社キャステムの新規事業部開発設計室副主任の黒沢圭翔(くろさわ けいと)さん。
ん?キャステム?
そうです。実は戸田館長のもうひとつの顔は、株式会社キャステムの代表取締役。紙ヒコーキ博物館は、キャステム本社から車で約2分の距離にあります。
「1階には約400種類の、館長オリジナルの折り紙ヒコーキを展示しています。2階は、切り紙ヒコーキを研究している愛好者の方々の作品などが展示してありますよ」と黒沢さん。
2階にはまた違う世界が広がっています。
宙に浮かぶ切り紙ヒコーキたち。
戸田館長は、紙ヒコーキの室内滞空時間29.2秒のギネス世界記録保持者です。その認定証とともに、世界記録を樹立した紙ヒコーキが展示してあります。
この紙ヒコーキが、29.2秒を飛んだのです。2010年12月19日に達成したこの記録は、いまだに破られていません。
戸田館長の次の夢は、紙ヒコーキを宇宙から地球に向けて飛ばすことです。そのプロジェクトの進行についての展示も、ぜひご覧ください。
1階では、紙ヒコーキの本や紙ヒコーキ用の紙なども購入できます。
お土産にオススメしたいのは、紙ヒコーキ協会公式の競技用紙です。サトウキビの絞りかすから作ったエコな用紙で、自然に土に還ります。これで折ると飛びそうですよね。
本棚の上に飾られていたお雛様や五月人形も、よく見ると紙ヒコーキではありませんか。
矢の先も鯉のぼりも、すべて小さな紙ヒコーキです。
家でも折ってみたくなって、紙ヒコーキの原理や調整の仕方も詳しく解説されている1冊を購入しました。
ショップで買物をすると、抽選にチャレンジできます。ハズレなし。
ちょっと待って、太っ腹過ぎませんか?
当たったのは、非売品の折り紙ヒコーキ協会公式ブックです。帰宅してからページを開いてみると、折り方だけではなく、戸田館長の紙ヒコーキにかける想いなども載った、貴重な本でした。
紙ヒコーキ好きの人は、ぜひ手にしてほしいと思います。
2024年8月11日(日)には、神石高原町のとよまつ紙ヒコーキ・タワーで「滞空時間選手権」が開催されます。折り紙ヒコーキ協会の認定指導員によるワークショップもあり、滞空時間に応じて豪華になる景品が用意されているそうです。
夏休みの思い出に、家族みんなで挑戦してみたいですね。
また、2024年11月9日(土)にはビッグ・ローズにて、5年ぶりの全日本折り紙ヒコーキ大会を開催予定です!
紙ヒコーキの奥の深さを知りました。
お出かけの際は、Instagramで営業日を確認してからがオススメです。
紙ヒコーキ博物館
場所 :福山市御幸町中津原1396
電話 :084-964-0665
開館日時:土曜日(不定期)午前10時~午後4時
入館料 :3歳以上100円
駐車場 :4台
HP : 折り紙ヒコーキ協会Instagram
【関連リンク】
▼備後とことこでは、株式会社キャステムを紹介しています。