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【洗濯物から自然発火】オイルがついた衣類・タオルは乾燥機にかけてはいけない!

平島利恵洗濯研究家
身近なオイルが大事故を招くことも…!

洗濯研究家の平島 利恵です。

忙しい毎日の救世主、衣類乾燥機・ドラム式洗濯機を導入しているご家庭も多いと思います。便利な衣類乾燥機ですが、オイルが付着したタオル・衣類を乾燥機にかけると、自然発火するリスクがあることをご存知ですか?

平成20年~24年の5年間に、東京消防庁管内だけでも、タオルなどの洗濯物からの出火で26件もの火災が発生しています。

出典:東京消防庁 報道発表資料より
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-kouhouka/pdf/250322.pdf

美容オイル・油がついた洗濯物は自然発火のリスク

アロマオイルや調理油などをこぼしてしまったとき、それをタオルで拭き取るのにはリスクがあります。

油汚れは水に溶けにくく、落としにくい汚れです。
そのため、洗濯機で洗った後であっても、繊維の隙間に油汚れが残ってしまうことがあります。

油汚れが残ったまま乾燥機にかけると、油が空気中の酸素と結合し、酸化熱という熱を発します。酸化熱が蓄積して温度が上昇することで、洗濯物が自然発火することがあるのです。

出典:独立行政法人製品評価技術基盤機構「1.アロマオイルの自然発火」より
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01250101.html

取り出したあとの洗濯物からも発火の恐れ

乾いた洗濯物を乾燥機から出した後、酸化熱がこもった状態で長時間放置すると、発火する恐れがあります。

私たちの身近にあるオイルとは?

  • アロマオイル
  • 美容オイル(オリーブオイル、アーモンドオイル、グレープシードオイル等)
  • 食用油
  • 動物油
  • 機械油

調理用はもちろんですが、アロマオイルや美容オイルを拭いたタオル、作業で使った機械油を拭いたウエスなどからも自然発火することがあるので注意しましょう。

オイルをこぼしたらどうしたらいい?

では、うっかり大量のオイルをこぼしてしまった時はどうするのがよいのでしょうか?

少量であればキッチンペーパーで拭き取るのがよいですが、大量にこぼしてしまった時は小麦粉を振りかけるのがおすすめです。

小麦には、油を吸収する性質のグルテンが含まれているので、振りかけてしばらく待つと粘土状になり、処理しやすくなります。
これは、揚げ油の処理にも使えるので、覚えておくと便利です。

タオルについた油汚れの落とし方

うっかり、油汚れをタオルで拭いてしまった時は、洗濯機にかけるだけでなく、前処理を行いましょう。

酸化した油と相反するアルカリ性の粉末洗剤でつけ置き洗いをしてから、洗濯機にかけます。洗濯後、乾燥機は使用せず、自然乾燥させましょう。

  1. 40度程のお湯にアルカリ性粉末洗剤をよく溶かす
  2. タオルをしっかりつけ、1~2時間つけ置き
  3. 洗濯機にかける

便利な乾燥機、正しく安全に活用しましょう!

洗濯研究家

2004年武庫川女子大学を卒業。株式会社リクルートに入社し、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC事業を展開。2013~2015年NY在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国し、洗濯洗剤と布ナプキンプランド"Rinenna"を展開。現在、洗濯研究家として「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。クリーニング師。

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