【高額の価値あり?】「完全メシ」と「日清UFO」のダブルネームカップ麺
「完全メシ」の「UFO」ダブルネームカップ麺2品
「完全メシ」とは、「33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求したブランド」で、カップ麺、カップライス、グラノーラ、スムージー、冷凍食品などの商品で、栄養価とおいしさが追求されています。
一昔前の栄養食品といえば高い栄養価の代償として苦味やエグみといったやや不自然な味のものが多かったですが、「完全メシ」はそれを良しとしません。
今回レビューする2品は「完全メシ」のカップ麺で、「日清焼そばU.F.O.」ブランドとのダブルネームとなっています。最近発売された新商品の「濃い濃いお好みソース焼そば」と今年4月に発売されて現在も店頭に並んでいる「濃い濃い汁なし担々麺」。ともにカップ麺としてはかなり高額な税別398円というところが気になります。その価値を見出すことはできるのでしょうか。
「完全メシ 日清焼そばU.F.O. 濃い濃いお好みソース焼そば」
まずは「完全メシ 日清焼そばU.F.O. 濃い濃いお好みソース焼そば」。UFOのいつものソース味ではなく、甘辛なソースにかつお節を加えてお好み焼きをイメージした商品です。以前にもUFOからはお好み焼きの味の商品が何度か出ていたことがあります。
ソースは強めに甘みが感じられ、豚肉などを炒めた風味やマヨネーズの酸味でお好み焼きの臨場感が再現されています。ソースにはいつもなら入っていないような「完全メシ」ならではの材料や添加物が入っていますが、派手な味わいが重ねられることでそれらを微塵も感じさせないおいしさになっています。
別添の「ふりかけ」には、かつお節やあおさ、紅生姜が入っています。こちらは特に栄養食的な要素はなさそう。ソースの味だけでもお好み焼き感は強かったですが、かつお節や紅生姜の風味によってさらにお好み焼き感を高めていました。
いつもならUFOは油揚げ麺なのですが、今回は中太ストレートのノンフライ麺。形状はいつものUFOとほぼ同じストレート形状でも中身はまったく別物です。硬めの締まった食感で主張が強く、パンチのあるソースとバランスが取れていました。
麺は「完全メシ」の栄養価が最も詰まった部分で、噛みしめると栄養食品特有のエグみが多少感じられますが、濃いソースによってある程度かき消されており、エグみすらも隠し味的なおいしさにも映らなくもありませんでした。
具は豚肉チップとキャベツ。特にキャベツの量が多く、食べ応えがありました。高額なカップ麺でもここまで具がたくさん入っていることはなかなか珍しいのではないでしょうか。
「完全メシ 日清焼そばU.F.O. 濃い濃い汁なし担々麺」
続いては、「完全メシ 日清焼そばU.F.O. 濃い濃い汁なし担々麺」。UFOといえばカップ焼そばなので、汁なし担々麺といわれてもピンとこないかもしれませんが、最近はパスタ味のような商品や、まぜそば、台湾まぜそばなんかも出ており、カップ焼そばのみならず汁なしカップ麺ブランドとしての地位を固めています。
たれは、練りごまを強く効かせた担々味で、辛さは中辛程度で極端に辛いわけではありませんが、花椒と山椒によってシビレやスパイス感が強くつけられています。また、酸味もかなり強く、練りごま、山椒や花椒、そして酸味が合わさって複雑な味わいが形成されていました。栄養食の不自然な味はまったくありません。
別添の「花椒入り唐辛子」によってたれの辛味やシビレに臨場感が増しており、少しジャリつく食感も、辛味やしびれをより立体的なものにしていました。シビレがかなり本格的。
麺はこちらもノンフライ麺で、おそらく「濃い濃いお好みソース焼そば」と同じだと思われます。焼そばでは多少エグみを感じましたが、こちらは花椒のパンチが強いため不自然さは完全に消されていました。スパイス系は栄養食と相性が良さそう。
具は肉ミンチとチンゲン菜。どちらも量がたくさん入っていて、特にチンゲン菜のシャキシャキ感が目立っていました。
おいしさプラス栄養価で高額の価値十分
定価税別398円という高額商品ですが、昨今の値上げ事情を踏まえると、今回の商品は栄養価を抜きにしてもおいしさや豪華さで300円程度の価値は十分にあるのではないかと思います。
高栄養価の部分に残り100円分の価値があるかどうかですが、何も考えずに栄養バランスの優れた食品を食べられるメリットはとても大きく、特に普段の食生活が偏りがちな場合、その価値は100円なんてものではないのは間違いありません。おいしさプラス栄養価を踏まえると、カップ麺としては高額な398円でも決して高い商品ではないのではないでしょうか。