不安神経症に「なりやすい性格」とは?対処法についても解説
こんにちは、精神科医しょうです。
「不安」は主に神経質、心配、困惑の感情で成り立っており、生活を送る上で、誰もが抱く感情です。
不安は危機的な状況を回避したり、危険な状態を察知したりする上でも必要な感情ですが、継続的に感じ続けていると、心身のバランスが崩れ「不安神経症」を発症してしまうかもしれません。
不安神経症を発症すると仕事のパフォーマンスの低下や学業の成績不振、人間関係の悪化につながる恐れがあり、日常生活に支障をきたしてしまいかねません。
そのような状況を回避するためにも、今回は不安神経症について把握しておくべき情報をまとめてみました。
現在、不安症状に悩まされている方はぜひ情報をお役立ていただけたらと思います。
不安神経症になりやすい性格とは?
諸説あるようですが、世界的にみて日本人は不安感情を抱きやすい気質を持っていると言われています。
確かに日本人の主な性格は、真面目、温厚、周りに合わせる、気を使う、意見を言わない、他人と比較しがち…などがあり裏目に出ると、不安神経症だけに限らず、様々な病に罹患しやすい気質があるとも言えるのではないかと思います。
日本人と不安神経症との関連性についてここでは詳しくは論じませんが、過度に心配しやすい人や悩みを抱え込みやすい人は発症するリスクが高いと言われているので、注意が必要です。
不安神経症を発症しやすい性格について、いくつかあげてみます。
- 内向的な性格
- 完璧主義、理想主義
- 心配性
- 何事にも敏感
上記にあげた性格はほんの一例に過ぎませんが、当てはまっているからと言って、必ずしも不安神経症を発症するというわけではありません。
もし、何らかの不安症状で悩んでいる場合は、医療機関を受診し適切な診断を受けるようにしてくださいね。
不安神経症を患う要因と悪循環とは?
不安神経症を発症する要因は現在のところ、明らかになっていません。
気質や環境によるストレス、体験によるストレス、脳機能の異常、遺伝などが複雑に影響し合っていると言われています。
特定のものや状況に対して、不安や恐怖を感じる方もいれば、漠然と不安を感じるという方もいらっしゃいます。
まずは不安神経症を患うことにより、自分が悪循環におちいっていることに気付くことが大切です。
ここではおちいりやすい3つの悪循環と、払拭する方法について述べていきます。
①自分自身に注意が偏る
不安感情を過度に抱く人は、しばしば自意識が過剰になりがちです。
自分のことしか見えなくなってしまっている場合も多くあるため、視野が狭くなっている恐れもあります。
特に、内向的な性格の方は自分の殻に閉じこもるのではなく、たまには他者との交流を通じて、周囲を見渡す努力も必要ではないでしょうか。
②自己イメージを自己判断しがち
他人からどのように見られているのか、自己判断をしてより一層、不安を感じてしまう方がいらっしゃいます。
そのような方は、感じた不安をもとに、現実の姿よりも過大に否定的な自己イメージを構成し、不安をさらに大きくし、持続させてしまいます。
徐々に考え方を変えていくより、仕方ありませんが、固定観念は取り除くことが難しい場合もあるため、専門家によるカウンセリングでとらえ方をシフトしていくことが必要になるかもしれません。
③自分が思う安全行動を続ける
恐れている最悪の事態を防ごうとして、自分が安全だと思っている行動を続けてしまうため、不安が持続し悪循環におちいってしまいます。
また、他人にも奇妙な言動だと思われてしまい、孤立してしまうこともあります。
そのような場合には、自身が抱く安全行動について反証する機会を逃してしまうこともあるため、医療機関での適切なカウンセリングや治療が必要になるかもしれません。
これらの悪循環を取り払うには、まずは自分自身での気付きが必要になります。
少しでも早く気付けるように、普段から周囲に相談したり、日記を付けたりすることをオススメします。
また、くれぐれも自己判断や自己診断をせず、専門家からの助言を守り不安や苦しさを軽減させましょう。
不安神経症を患っているかも?と感じた時の対処方法
では、自分が不安神経症を患っているかもしれないと感じた場合、どのように行動するのがベストなのでしょうか?
・医療機関(精神科、心療内科)を受診する
継続的な不安を感じている場合、まずは精神科か心療内科を受診しましょう。
口頭で説明するのが難しい場合は、症状をメモに書き留める方法で医師へ伝えてもかまいません。
・自身が置かれている環境を見直す
日常生活の中の自分が置かれている状況において、不安や苦痛を感じている場合は、取り除いたり、遠ざけたりできる方法がないか考えてみましょう。
もちろん一人で悩むのではなく、信頼のおける人や医療機関を受診するなどして相談をするようにしましょう。
・なぜ「不安」を抱いているのか?を考えてみる
あなたが抱いている不安は特定のものなのか、不特定多数の漠然としたものなのかを突き止めてみましょう。
それが分かるだけでも対処の仕方は変わってくるハズです。
まずは、何に対して不安を感じているのか、書き出してみましょう。
まとめ
不安は一人で考えている時間が長いほど、辛く苦しい症状が続きます。
今回紹介した情報をもとに、自身が今置かれている状況を把握し、まずは誰かに相談することから始めてみましょう。
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