Yahoo!ニュース

藤井聡太王位に挑むのは豊島将之九段か? 池永天志五段か? 5月31日、挑戦者決定戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月31日。大阪・関西将棋会館においてお~いお茶杯第63期王位戦・挑戦者決定戦、豊島将之九段(32歳)-池永天志五段(29歳)戦がおこなわれます。

 豊島九段は前期挑戦者です。七番勝負では1勝4敗で藤井聡太王位に敗退しました。

 しかし豊島九段は今期もまた実力を発揮。紅組での優勝を決めました。

 一方、池永五段は白組を制しました。

 池永五段は全タイトル戦を通じて、初の挑戦者決定戦進出です。

 豊島九段と池永五段は公式戦での対局はまだありません。ただし昨年のABEMAトーナメントでは対戦があり、池永五段が矢倉の戦いを制して勝っています。

 下馬評はおそらく豊島九段ノリの声が圧倒的に多いでしょう。しかし池永五段が勝っても、決して番狂わせなどではありません。出口若武六段(27歳)が叡王戦で快進撃を続けて番勝負に登場したように、池永五段も快挙達成となるでしょうか。もし池永五段が挑戦権を獲得すれば、規定により六段に昇段します。

 豊島九段か、池永五段か。どちらが藤井王位へ挑んでも、興味深い七番勝負となりそうです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

松本博文の最近の記事