クレメンスの四男が初登板。「300勝投手の息子」がメジャーリーグで投げるのは史上初
6月15日、コーディ・クレメンス(デトロイト・タイガース)は、メジャーリーグのマウンドに初めて上がった。コーディの父、ロジャー・クレメンスは、1試合20奪三振を2度記録し、サイ・ヤング賞に7度選ばれ、354勝を挙げている。
これまで、300勝投手の息子が登板したことはなかった。200勝投手の息子も、見当たらない。登板した選手のうち、父の通算白星が最も多かったのは、エド・ウォルシュだと思われる。同名の父は、1904~17年に195勝を挙げた。息子は、1928~30年と1932年に投げ、11勝を記録した。
そもそも、メジャーリーグでプレーした200勝投手の息子は、ほとんどいない。コーディの他には、2000年代にプレーしたランス・ニークロしか見つからなかった。ランスの父は、221勝のジョー・ニークロだ。ちなみに、ジョーの兄であるフィル・ニークロは、318勝を挙げた。ランスは、300勝投手の甥ということになる。野手として195試合に出場後、ランスは、伯父と父がそうだったナックルボーラーに転向したが、メジャーリーグで投げることはなかった。
ジョーとランスのニークロ親子と同じく、ロジャーとコーディのクレメンス親子も、投手と野手だ(「ロジャー・クレメンスの息子がメジャーデビューへ。サイ・ヤング賞7度の父と違い、こちらは野手」)。先月末にメジャーデビューしたコーディは、12試合目の6月15日も、三塁手として先発出場した。そして、0対11で迎えた8回表に登板し、9回表はレフトを守った。野手としては、3打数0安打。投手としては、1イニングを投げて1失点(自責点1)。被安打3本と与四球1で、三振は奪えなかった。
なお、父の通算安打が最も多いメジャーリーガーは、ピート・ローズだ。自身は1997年の2安打のみながら、同名の父は4256本のヒットを打った。