【Yahoo!ニュース 個人】2月の月間MVA受賞記事が決定
■Yahoo!ニュース 個人、2月の「月間MVA(Most Valuable Article)」が決定しました
1月よりスタートし、2回目となったYahoo!ニュース 個人の「月間MVA」が決定しました。評価基準から記事のアクセス数などをあえてはずし、社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く・・・などの観点から、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を選出するもので、編集部を中心とした運営スタッフが選出しました。選りすぐりの受賞記事5本と受賞にあたっての筆者のコメントをまとめて紹介します。
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■鉄道ファンよ、思い出の列車に泥を塗らないで・・・(伊原薫)
筆者による受賞コメント:昨今ニュースで「撮り鉄」をはじめ鉄道ファンの行動が問題視されることが増えました。中には鉄道ファンではなく一般の方が起こした事案も多いのですが、今こそ鉄道ファンが率先してマナーを守り、ファンと鉄道会社、そして一般の人達が再び良い関係を築けることを願って問題提起いたしました。1人でも多くの鉄道ファンが、駅で撮影する一般の方が、ふと考え直すきっかけになれば幸いです。
(伊原薫)
選出理由:鉄道ファンにも、一般の読者にも広く問題提起が届く文章力で、鉄道に対する愛情を感じました。また、効果的に多くの画像を使用し、視覚的にも高い説得力を持つ1本を投稿いただきました。
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■死亡事故調査の資料を京都市教委と第三者委が全廃棄 見識が問われる事態に(加藤順子)
筆者による受賞コメント:京都市立小で2012年に起きたプール事故について調査した第三者委が、報告書提出後に原調査の資料一切を破棄していた件を取り上げました。この記事が掲載された約1週間後、文科省で学校事故後対応を調査している有識者会議は、死亡した女児の両親から来年度にもヒアリングを行う方向性を決めました。実は、Yahoo!個人のオーサーとして投稿した最初の記事でした。地元紙と競っての取材で、週刊誌等の紙媒体のスケジュールでは間に合わないことがわかっていました。そこで、以前よりオーサーのお話しをいただいていたYahoo!個人のページを編集部の方に数時間で急遽調えていただいた経緯がありました。Most Valuable Articleというアクセス数以外の指標で、編集・運営の皆さんが記事を価値づける評価体制をつくってくださっていることは、フリーライターとしては大変励みになります。今回は、選出いただきありがとうございました。引き続き頑張ります。
(加藤順子)
選出理由:プール事故に関する第三者委に直接取材。また、当該以外の調査委や検証組織、専門家らにも見解を聞き「資料破棄」の持つ異常性や今回の事案の問題点を知識のない読者にわかりやすく伝えていただきました。組織取材によらず多方面にわたり事実確認を行い、個人によるジャーナリズムに基づいた調査報道の可能性を示しています。
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■イスラム国人質事件での番組放送自粛は何だったのか? 千原ジュニアの「クレーム」に寄せられたクレーム(てれびのスキマ)
筆者による受賞コメント:イスラム国の事件の影響で番組がクレームに怯え自粛されるのを見て、そんなクレーム本当に来るの?と思いました。そんな時、クレームを揶揄した作品にクレームが来たのに衝撃を受けて書きました。問題なのはクレームを受ける作品でも、理不尽なクレームをする人でもなく、理不尽なクレームをおそれ放送自体をしないことだと思います。選出していただいてありがとうございました!ちなみに自粛した翌週、その番組を放送したら、危惧していたとおりのクレームが来たというのを知って、あぁ……と天を仰ぎました。
(てれびのスキマ)
選出理由:邦人人質事件に関し多数の記事があるなかで、テレビの文化・表現の分野に関しても影響があるという気付きを読者に与える内容です。筆者ならではの視点に基づき、過度な自粛ムードになっていないかという一石を投じました。
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■「20歳から34歳の15歳分」と「団塊世代の5歳分」は政治家からは同じに見える(不破雷蔵)
筆者による受賞コメント:「政治家から軽んじられている」と若年層の不満をよく聞きますが、その原因の一つを端的に「選挙の得票」との観点で切りこみ解説しました。具体的な数字・例を挙げる事で投票を避ける事が自分自身にどれだけマイナスとなるかを理解して、投票率アップにつながれば良いのですが。(不破雷蔵)
選出理由:グラフで単純に可視化するだけで終わらず、5歳分と15歳分がほぼ同じというわかりやすい切り口と文章で若年層の低い投票率を紹介。選挙権が18歳になる法案が話題となっているタイミングで投稿いただきました。
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■Xデー近し。メイウェザーvsパッキアオ なぜ我々はここまで待たされたのか?(三浦勝夫)
筆者による受賞コメント:私自身も決まらない背景が詳しくわからず調べてみるといろいろなことが判明しました。個人的には今年9月ではないと推測していましたが、実現が早いに越したことはないでしょう。モラレスの下りは身内(彼のトレーナー)の話だったので少し迷いましたが、目撃者には間違いないので信用しました。(三浦勝夫)
選出理由:世界的に注目を集めるボクシングの試合の内情を長年現地で取材されているからこそ得られるエピソードから伝えていただきました。ボクサーが繰り出すパンチのようにリズムカルな文体で、2人のボクサーに興味がなかった読者にも広く伝わる1本でした。