一審無罪の美濃加茂・藤井市長に、検察控訴へ。無罪確定となった場合の責任をどう考えるか。
昨年6月に逮捕され、先日一審で無罪判決が出された美濃加茂市長・藤井浩人氏の収賄容疑事件ですが、検察は一審結果を不服として、控訴の方針を固めたとニュースが報じています。
裁判官に合理的な疑義が残る、と言わしめた一審の判決を、覆すだけの検察側に新たな証拠を提出することができるのか。記事中にもある通り「信用性に疑問がある」と中林受刑者の証言に対して判断をした一審判決を覆すことが検察はできるのか。
そうでなければ、いたずらに市政を停滞させることになる。事件後、民間企業等と市長は個別で会うことは情報収集目的でも意図的に遠慮してきたというし、今後も恐らく判決確定までは藤井氏が大きな意思決定を行っていくには議会運営も含め、かなりの困難が生じることも予想されるわけで。
その責任は一体誰が取るのか。
控訴を巡っては、美濃加茂市議会が11日、「市政への影響が長期化する」として、懸念を示す声明を発表しています。
仮に無罪判決が確定した場合には、美濃加茂市民が原告となり国家賠償請求ですら選択肢になりうる事態だと考えます。
もちろん判決が確定していない以上断定的なことは言えませんが、前述のとおり新たな、かつ一審判決を覆すだけの新証拠を提起できない控訴であれば、その責任は極めて大きいと言わざるをえないと考えます。
今後の事態の推移を引き続き見守っていきたいと思います。