能登にボランティアに今すぐ行きたい、と思ったあなたに伝えたい3つのこと
1月1日に発生した令和6年能登半島地震のニュースに目を奪われ、心を痛めている方々がおおいことでしょう。被災地の当事者だけでなく、全国各地でも不安やざわざわした気持ちで、寝付けない人もいるのではないか(僕もです)とも思います。親族や友人などが被災し、心配が募る方ももちろんおられるでしょう。
なにかできることはないだろうか…と、いう気持ちを誰もが抱くのではないかと思います。私自身、2001年にNPOを立ち上げて運営してきましたが「いますぐにでも能登にボランティアに行きたい!」と思ったあなたに伝えたいことを3つにまとめました。
1.まずは寄付、多くても少なくても寄付
なにか被災地のために取り組みたい…という方には、まずはYahoo!ネット募金などでの募金をおすすめします。これからの復旧と生活再建には、お金がいるからです。
Yahoo!ネット募金 https://donation.yahoo.co.jp
READYFOR やCAMPFIREなどのクラウドファンディングサイトでも寄付を募っています。
募金を行う際に注目をしたいのは「義援金」と寄付金」の違いです。義援金が「被災者一人ひとりに分配されるお金」であるのに対し、寄付は「被災地で支援する活動に役立てられるお金」だと考えてください。
特定の団体を対象にした支援金を出す場合、過去の活動実績や寄付金の利用実績などを公表している団体を選ぶとよいでしょう。
例えば、東日本大震災の際には現地のNPOらと連携し、障がいや生きづらさを抱える人々の避難・復興のニーズに寄り添い支援行ったり「右腕人材」を継続的に送り込み、復興からの地域・産業振興サポートしてきた認定NPO法人ETIC.は、今回も石川県を中心に、現地コーディネート機関と連携した支援を行うにあたり募金を募っています。
また、マッチングギフトといった仕組みを導入されているケースもあります。寄せられた寄付金額に対して企業・プラットフォーム側が一定比率の額を上乗せし、寄附金額を増やした上で寄附する上乗せ贈与する仕組みのことです。自身の寄付をより効果的にする上で、注目したい視点です。
一人ひとりの力は微力かもしれませんが、決して無力ではないと信じ額の多寡にこだわらず、できる範囲での寄付を行ってみてはどうでしょうか。
2.ボランティアや現地入りはもうちょっと待ってから
もちろんボランティアに行きたいと気持ちを募らせる方も少ないでしょう。しかし、ボランティアは発災直後に現地に行っても自衛隊や消防・警察の邪魔になるだけです。
救助率の大きな境目となる初動の72時間は、こうした専門家らの活動と復旧がまずは優先されなければなりません。だから、いますぐ駆けつけたいという気持ちはぐっとこらえて、まずできること=寄付を行うことが、できることなのです。
ボランティアセンターなど現地の受け入れ窓口が整備されるのを待って(災害発生後4,5日~1週間後がメド)現地に入るのが良いかと思います。ボランティアの募集は現在(1/3 朝現在)行っていませんが、今後石川県のボランティア募集サイトなどで募集開始後発信されるため、注視しましょう。
また、現地訪問時の宿泊や食事、軍手や動きやすい格好なども自身で手配することが大切です。また、余震や事故の可能性からも、ボランティア保険への加入は必須です。
ボランティアの受け入れが、被災地の負担になるような親切の押し付けは避けなければいけません。
政府広報オンラインに詳細がありますので、参照ください。
3.正確な情報収集を、公的機関や一次情報などから
震災直後から、真偽不明なSNS投稿が拡散されるなどの問題視されています。そして、これからより実態が明らかになり、社会活動が本格化すればするほどより多くの現地からの情報が溢れてくるでしょう。その時に大切なのは、公的機関などの信頼できるものなどを通じ、一次情報に触れながら情報収集するということです。
例えばYahoo!では「能登半島地震 最新情報まとめ」を開設しており、様々な情報を得ることができます。
石川県のWEBでは、災害対策本部の議事資料なども公開されており、実態の正確な把握に大いに役立つでしょう。また総務省消防庁のサイトなどでも被害状況の概況が把握できます。
トヨタ自動車が公開している「通れた道マップ」は、「T-Connect」搭載車両から収集した情報などをもとに、被災地域で車両が通行できる道を示す地図で、こちらもおおいに参考になるでしょう。
NHKをはじめとしたマスメディアのサイトなどでも様々な情報を得ることができます。
過去の東日本大震災を始めとした災害を振り返っても、復旧・復興の道のりはまだまだこれから。「いますぐにでも能登にボランティアに行きたい!」と思った人には、まずは一息入れてできることから気長にとりくみを重ねて行ってもらいたいと思います。
そして今後復旧が進めば、経済活動の本格化に向けての息の長い復興支援が始まります。中小企業などの経営再建や、観光の振興など。ネットショッピングを通じた買っての応援や食べての応援、また安心して訪れることが可能になれば、訪れて観光しての応援と、今すぐのボランティアでなくとも、この先できることがたくさんあります。
だからこそ伝えたい3つのことでした。