新NISAでも取引できない 富裕層だけが知っている有利な投資対象を2つ紹介
シンガポール在住、ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。2024年から始まる「新NISA」では投資枠や期間が拡充し、大いに盛り上がりを見せています。
2024年からの「新NISA」 5つの改正ポイントと落とし穴 #資産運用
NISAやiDeCoは上手に活用ができれば非課税の優遇を受けることができます。
しかし、NISAの成長投資枠では①信託期間20年以上②毎月分配型ではない③デリバティブ(金融派生商品)を使っていないなどの制限が加わるという注意点があります。この規制によって選べる投資信託が制限されます。
また、社債はNISAの枠に入れることはできません。そのためにバランス型の投資信託を選ぶ工夫が必要になります。バランス型の投資信託の場合、元本の変動にさらされます。社債のような安定したインカム収入の投資対象も加わってもよいのにと感じるものです。
実はシンガポールの富裕層の9割が外債で資産運用をしています。現在のような金利上昇時に高い利回りの社債を購入すれば満期まで高い利息で固めることができます。
社債はアップサイドを狙うことができません。しかし、その反面で発行体が倒産しなければ償還時には額面で元本が返済されます。また、保有期間中は固定金利で利息がもらえます。
昔株式のデイトレーダーをやっていた人も資産を築いた後は社債の運用に切り替えている人も多いのです。なぜなら、株式で利益を得続けることは至難の業だからです。
賢い投資家は昨年のような大幅に金利が上昇する局面では投資はお休みをしていたり、少なくとも株式投資はお休みをしていたりする人が多かったです。そして、社債での投資を増やしていくのです。
2023年のどこかで米国の景気の腰が折れれば、FRBは利下げに転じる可能性もあります。利下げに転じると市場の債券の利回りも下がっていきます。そのために利上げのピークの時に社債を買ってしまったほうがよいのです。
債券は銘柄によって利払い月が異なるために、自分の資金ニーズのスケジュールに合わせて銘柄を組むこともできます。公的年金は原則、偶数月の15日に前月および前々月の年金が振り込まれます。例えば、年金がもらえない奇数月に債券の利払いを得たいなどのニーズもあります。
このような安定をした投資対象に対して非課税の優遇をしないのは不思議に感じます。一般投資家にはリスクを取らせて金融業界を盛り上げていく意図が感じられます。
NISAやiDeCoはもちろん利用できるのであれば活用をしたほうが日本居住者の場合は有利ではあります。しかし、それらありきではなく、まずは全体の最適化が重要です。税制優遇が得られなくてもよりよい投資対象があるのであればそれを選んでもよいと感じます。
富裕層が購入している有利な社債の種類を2つ紹介
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