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「トロルのおちんちん岩」修復完了(国会議員も立ち会う)、今後は観光スポットに

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
ノルウェーで人気のお土産トロル。男性トロルの性器にそっくりだという岩が話題に(写真:ロイター/アフロ)

ノルウェーの妖怪トロルの性器に似ているとして、注目を浴びたノルウェーの岩(Trollpikken)。国内メディアが報道した直後、何者かによって岩は真っ二つに切断されてしまった。「おちんちん切断事件」は世界各国のメディアでも取り上げられ、岩の修復のために寄付者が殺到。

岩が壊される前の様子 Photo: Facebook, Trollpikken
岩が壊される前の様子 Photo: Facebook, Trollpikken
破壊後 Photo:Facebook, Trollpikken
破壊後 Photo:Facebook, Trollpikken

たった約2週間後、岩は作業員によって修復された。岩の重さは12トンだったが、「トロルのおちんちんは割礼された」、「トロルのおちんちんは重すぎる」など、国内メディアはユーモアを込めて、記事のタイトルを作っていた。

修復作業が行われた7日は、国内の各メディアがその様子をずっと生中継で伝えた。10人以上の作業員が20時間かけて完了。

現場には保守党のシーリ・メーリン国会議員も立ち会わせていた。

「トロルのおちんちん」の宣伝大使となっていたKjetil Bentsenさんに連絡したところ、「岩を元に戻したプロの作業員たちに感激した!」と答えた。

今後は自治体や観光局が新たな観光スポットとして宣伝に力を入れる予定で、すでに中国などから登山客が訪れ始めているという。

有名になった絶景「トロルの舌」と同じような人気の場所になるべく、観光客が今後ソーシャルメディアで「#trollpikken」とセルフィー写真を投稿して広まっていくことを、地元の人々は期待している。

現地メディアの報道一部

国営放送局NRKVGAftenposten

Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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