新型コロナウィルス感染拡大防止のために、様々な対策が取られている中、日本ではまだあまり聞かない言葉に、「ソーシャル・ディスタンシング(Social Distancing:社会距離戦略)」という手法がある。
この動画にあるように、オーストラリアでは、会話をする時や列に並ぶ時に、人と人との距離を1.5メートル以上取るよう推奨している。
米国でも、ソーシャル・ディスタンシングの強化がニュースになっており、他人との距離を6フィート(およそ1.8メートル)以上とるようにと呼びかけられている。
ロイターの「Social distancing to prevent coronavirus spread」( 2020年 03月 27日 21:05 JST) の記事では、食料品店での待ち行列で間隔をあけて並んでいる様子や、レストランの座席が間隔をあけて設置されている様子がわかりやすい写真で示されている。
Japan Timesの記事でも、「ソーシャル・ディスタンシング(社会距離戦略)」は感染を防ぐ重要な手段であり海外では広く意識されているのに、日本ではまだあまり知られていない、と危機意識が示されている。
人と離れて立ち、人から離れた席に座る「離立離席」の意識を
日本でもスーパーでのトイレットペーパーや米などの食料品の買占めなどが話題になっているが、こういった「ソーシャル・ディスタンシング(社会距離戦略)」を意識した行列を私はまだ見たことがない。行列の間隔を少し広くするだけで、かなり感染の危険を下げることができるのではなないだろうか。また、首相官邸における記者会見や会議の様子をみても、席を離す配慮がなされているようには見えない。椅子を並べるときには十分間隔をあけることを日本中で徹底するべきであろう。
4月からの新年度、小中学校や高校・大学、そして会社などの企業がどのような形で始まるのかわからないが、こういった「ソーシャル・ディスタンシング(社会距離戦略)」を少し意識するだけで危険を減らすことができるであろう。
周りの人から少し離れて立ち、少し離れた席に座る「離立離席」。これを一人一人が意識して徹底するだけなら、今すぐにでもできる。
小さな子どもたちには、お互いが両手を広げて手が届く範囲にはなるべく近づかないよう、意識させるといいだろう。子どもたちが「おててフリフリ運動」をしながら歩くだけで、子どもたちへの拡散を減らすことができるかもしれない。