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片づけのプロが明かす、片づけられない人が片づけ本を求める本当の理由

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

何かができるようになるためには、その情報を集めるでしょう。料理ができるようになりたい人は料理本を買うように、片づけができるようになりたい人は片づけ本を買います。

しかし、片づけられない人が片づけ本を手にする理由は、ただ片づけができるようになるために知識や方法を知りたいだけではありません。

本当の理由その1、安心感や希望を求めている

きれいに整えられた生活空間がもたらす安心感や希望を求めて片づけ本を購入する人がいます。

片づけられない人は部屋が散らかっているのことが多く、それにより不安やストレスを感じることがあります。

だから片づけ本を通じて理想的な暮らしを想像し、それによって安心感や希望を手に入れようとします。

私の片づけのセミナー受講後「話を聞いたらスッキリして家が片づいたような気分になった」と言う人がいるのですが、ひょっとしたら自分もできるかもしれない、と期待を抱き、片づいた先の生活に安心感と希望を求めているのです。

本当の理由その2、自己肯定感を高めようとしている

キレイに片づいた生活環境は、自己肯定感を高める効果があります。

片づけられない人は、自分の部屋が散らかっていることで自分を責めイライラすることが多いですが、片づけ本を読みキレイに整った空間を実現することにより、自分自身へ対する肯定的なイメージを取り戻そうとしているのです。

しかし実際に行動に移すことは簡単ではなく、本当に自己肯定感を高めるためには少し時間がかかります。

本当の理由その3、社会的な評価を気にしている

自分の家が片づいていないと、家族や友達からの評価が下がるのではないかと心配になるから、片づけ本を手に入れる人もいます。

一般的に家は散らかっているより片づいている方がイメージがよいです。キレイに片づいた家に住む人は、効率よく動いていて、時間に余裕があり、趣味や勉強に集中できるように見え、時にそんな人に対し劣等感を抱き、周りからの評価を気にするのです。

片づけられない人が片づけ本を手に入れることは解決策を見つける一歩としては大変重要ですが、実際に本を読んで行動に移すかどうかです。

多くの場合、片づけられない人は長期的な変化よりも即座に手に入る快適さを求める傾向があります。

そのために本を手に入れて一時的に満足感を得ても実際に行動に移すことができなければ意味がありません。

もし自宅に眠っている片づけ本があるのなら、ぜひGWに読み直して何か実践につなげてみてはいかがでしょうか。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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