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クオリファイング・オファーを受け入れた5人は、契約に見合う働きをしたのか。6人目の来シーズンは?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブレット・アンダーソン July 28, 2015(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフ、ヒョンジン・リュ(ロサンゼルス・ドジャース)は、クオリファイング・オファーを受け入れた史上6人目の選手となった。クオリファイング・オファーは、年俸上位125人の平均額だ。今回は1年1790万ドル。べらぼうではないものの、決して安くはない。

筆者作成
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 2015年のオフにクオリファイング・オファーを受け入れた3人のうち、ブレット・アンダーソンは2016年の開幕前に腰の手術を受け、4登板しかできなかった。ドジャースとしては、1580万ドルをドブに捨てた格好になった。ヒューストン・アストロズに残ったコルビー・ラスマスも、期待外れに終わった。2016年のスラッシュライン(打率/出塁率/長打率)は、いずれもキャリア・ワーストを更新した。

 マット・ウィータースの場合、2014年6月にトミー・ジョン手術を受け、2015年の出場は75試合だったことからすれば、悪くはなかった。2016年のスラッシュラインは、それまでの通算を下回ったものの、124試合に出場し、111試合でスタメンマスクをかぶった。

 2016年のオフに受け入れたニール・ウォーカージェレミー・ヘリクソンは、どちらも夏にトレードで放出された。今後、彼らと交換に得た若手が台頭すれば、ニューヨーク・メッツもフィラデルフィア・フィリーズも、1720万ドルは高くなかったということになるだろう。

 リュは、アンダーソンと同じドジャースの左の先発投手であるだけでなく、故障の多さも共通する。ただ、2013~14年は2年続けて150イニング以上を投げ、どちらも3.40未満の防御率を記録した。今シーズンは82.1イニングながら、防御率は1点台だった。球威で勝負するタイプではないので、3月で32歳の年齢はそう心配しなくていいだろう。来シーズン、年俸1790万ドルに見合う働きができるかできないかは、健康に過ごせるかどうかにかかっている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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