クオリファイング・オファーを受け入れた5人は、契約に見合う働きをしたのか。6人目の来シーズンは?
今オフ、ヒョンジン・リュ(ロサンゼルス・ドジャース)は、クオリファイング・オファーを受け入れた史上6人目の選手となった。クオリファイング・オファーは、年俸上位125人の平均額だ。今回は1年1790万ドル。べらぼうではないものの、決して安くはない。
2015年のオフにクオリファイング・オファーを受け入れた3人のうち、ブレット・アンダーソンは2016年の開幕前に腰の手術を受け、4登板しかできなかった。ドジャースとしては、1580万ドルをドブに捨てた格好になった。ヒューストン・アストロズに残ったコルビー・ラスマスも、期待外れに終わった。2016年のスラッシュライン(打率/出塁率/長打率)は、いずれもキャリア・ワーストを更新した。
マット・ウィータースの場合、2014年6月にトミー・ジョン手術を受け、2015年の出場は75試合だったことからすれば、悪くはなかった。2016年のスラッシュラインは、それまでの通算を下回ったものの、124試合に出場し、111試合でスタメンマスクをかぶった。
2016年のオフに受け入れたニール・ウォーカーとジェレミー・ヘリクソンは、どちらも夏にトレードで放出された。今後、彼らと交換に得た若手が台頭すれば、ニューヨーク・メッツもフィラデルフィア・フィリーズも、1720万ドルは高くなかったということになるだろう。
リュは、アンダーソンと同じドジャースの左の先発投手であるだけでなく、故障の多さも共通する。ただ、2013~14年は2年続けて150イニング以上を投げ、どちらも3.40未満の防御率を記録した。今シーズンは82.1イニングながら、防御率は1点台だった。球威で勝負するタイプではないので、3月で32歳の年齢はそう心配しなくていいだろう。来シーズン、年俸1790万ドルに見合う働きができるかできないかは、健康に過ごせるかどうかにかかっている。