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球宴後のドジャースの勝率はリーグ3位。ただし、後半の勝率トップ2は同地区のパドレスとDバックス

宇根夏樹ベースボール・ライター
エドマンド・ソーサ(左奥)とブレント・ハニーウェルJr. Aug 6, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オールスター・ブレイク後、ロサンゼルス・ドジャースは、17試合で10勝を挙げ、勝率.588を記録している。この勝率は、後半に入ってからここまで(7月19日~8月6日)のスパンにおいて、ナ・リーグで3番目に高い。

 ただ、後半の勝率がドジャースよりも高いのは、どちらも、ドジャースと同じ西地区のチームだ。サンディエゴ・パドレスは、12勝3敗、勝率.800。アリゾナ・ダイヤモンドバックスは、12勝4敗、勝率.750を記録している。

 オールスター・ブレイクを迎えた時点で、ドジャースは、両チームに7.0ゲーム差をつけていた。現時点では、ドジャースとパドレスが4.0ゲーム差、ドジャースとダイヤモンドバックスは4.5ゲーム差となっている。

 僅差とまでは言えないものの、レギュラーシーズンの残りが50試合近くあることからすると、地区首位は、入れ替わってもおかしくはない。

 現在、パドレスとダイヤモンドバックスは、ワイルドカード・レース――各地区の首位を除くリーグ12チーム――の1位と2位に位置している。ポストシーズンへ進むのは、ワイルドカード・レースの上位3チームだ。

 ドジャース、パドレス、ダイヤモンドバックスは、地区内の並び順にかかわらず、3チーム揃ってポストシーズン進出、という可能性もある。

 もっとも、ポストシーズンのスタート地点は、どのチームも同じ……ではない。

 各リーグの東地区優勝チーム、中地区優勝チーム、西地区優勝チームに、ワイルドカード・レースの上位3チームを加えた計6チーム中、ワイルドカード・シリーズからスタートするのは、4チームだ。地区優勝3チームのうち、勝率が高い2チームは、ワイルドカード・シリーズをスキップし、その次のディビジョン・シリーズからスタートする。

 現在、ドジャースのシーズン勝率.579は、東地区1位のフィラデルフィア・フィリーズ(.593)に次ぎ、中地区1位のミルウォーキー・ブルワーズ(.563)を凌いでいる。ここでレギュラーシーズンが終わったとすると、フィリーズとドジャースのポストシーズンはディビジョン・シリーズから、ブルワーズはワイルドカード・シリーズから、となる。

 フィリーズとドジャースの差は1.5ゲーム、ドジャースとブルワーズの差は2.0ゲームだ。

 ドジャースからすると、パドレスとダイヤモンドバックスを抑え、西地区を制するだけでなく、東地区優勝チームと中地区優勝チーム――フィリーズとブルワーズとは限らない――のうち、少なくとも一方の勝率を上回り、ディビション・シリーズからスタートしたいところだろう。

 ちなみに、フィリーズと東地区2位のアトランタ・ブレーブスとの差は6.5ゲーム、ブルワーズと中地区2位のセントルイス・カーディナルスとの差は6.0ゲームだ。ブレーブスとカーディナルスは、ワイルドカード・レースの3位と5位。その間には、東地区3位のニューヨーク・メッツが位置している。

 なお、後半に入ってから、ナ・リーグで最も勝つことができていないチームは、フィリーズだ。ここまで、5勝12敗、勝率.294。あとの14チームは、いずれも勝率.400以上を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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