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【富田林市】洋館マニアは必見!寺内町に何軒も残る洋館と壁の「モンヤ」の意味を調べました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

いまさらながらですが富田林寺内町といえば、大阪府内で唯一、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。その理由として、江戸時代以前の伝統的な町家や通りが残されているからです。

しかし、寺内町には古い町家が並ぶ中に、明治大正期の近代建築物、洋館も混じっています。

例えばこちらの画像で左側は寺内町でよく見る町家群ですが、右側にクリーム色の塗装をした建物があります。これが近代建築物です。

こちらがクリーム色した塗装の建物です。南会所町と亀ヶ岡筋が交差したところにあります。調べると以前は西野薬局があった建物ですが、リニューアルして、堺市南区豊田にあるアンディオールさん(外部リンク)の系列店、ボレロさんになりました。公式ページを見ると正式なオープンはしておらず、イベント時に店を開けているとのこと。

そして寺内町の洋館といえば、中内眼科医院さんを忘れてはいけません。ボレロさんのある通りの南北にある亀ヶ坂筋の一本南、堺町(東高野街道)沿いにあります。調べると、1924(大正13)年ごろに作られたとあります。

もともとは現在の柏原市に当たる南河内郡国分村に1900(明治33)年に設立した国分銀行の社屋として建築したものだそうですが、国分銀行廃業後の1936(昭和11)年に三和銀行富田林支店となり、その後1975(昭和50)年に中内眼科医院になったとのこと。

そして2011(平成13)年に登録有形文化財に登録されています。

建物の面積は286平方メートルあり、鉄筋コンクリート造りの3階建てです。

さて、中内眼科医院さんのすぐ近くに、もうひとつ気になる洋館を見つけました。それは右側に見えるオレンジっぽい建物の隣です。

こちらです。紋屋(モンヤ)さんです。

今はお店では無いようですが、上部に「紋」と書かれているのがとてもインパクトあります。調べると澤武・船内家住宅で、大正末期ごろに建てられたとのこと。

「モンヤ(紋屋)」と聞いて思い出したのが、北モンヤさんです。寺内町の北側、富田林駅南口に今もお店を営業されていますが、洋館の紋屋さんとの関連があるのかと思って調べてみると、直接のつながりは確認できませんでした。

「紋屋(もんや)」については特定の業種でつけられる屋号という情報があり、それは織物や染め物などを扱う業種でつけられるお店のようです。さらに興味深いことに。京都で宮中に収める織物と取り仕切っていた織元の名前でも使われていたようです。京都には西陣織の老舗「紋屋井関」さんがあります。

ちなみに北モンヤさんを調べると、170年ほど前の江戸時代末期に創業した呉服店を原点とする衣料品店とのこと。情報がなくあくまで推測になりますが、寺内町のにある「紋屋」さんの北側にあるので、北モンヤという名前になったのかなという気がしました。

寺内町は、江戸時代の町家の印象が強いなか、大正期の洋館・近代建築物も混ざっています。残念ながら無断での内部見学はできませんが、寺内町に行く機会があれば外観を確認してみてはいかがでしょう。

中内眼科(登録有形文化財:旧国分銀行社屋跡)

住所:大阪府富田林市富田林町21-28

アクセス:近鉄富田林駅から徒歩9分、近鉄富田林西口駅から徒歩10分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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