台風5号が奄美大島に接近 鹿児島県は気象台と測候所が協力して台風防災
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台風5号による奄美大島の注警報
台風5号が鹿児島県の奄美大島に向かっています。
このため、奄美大島では暴風警報と波浪警報、大雨注意報と雷注意報が発表中(8月4日9時現在)ですが、夕方には大雨注意報が大雨警報(浸水害)に切り替わる発表予定です。(図)。
![図 鹿児島県奄美市の暴風警報(8月4日8時2分発表)](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/nyomurayo/00074125/image01.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
今年から、このように具体的な今後の推移を示した注警報が発表されていますが、鹿児島県奄美地方に対して注警報を発表するのは、全国に2つしかない測候所の一つ、奄美大島にある名瀬測候所です。
台風に備える測候所
気象庁では、地域ごとに分掌する組織として、5つの管区気象台(札幌、仙台、東京、大阪、福岡)、沖縄気象台、50の地方気象台、2つの測候所(帯広、名瀬)があります。
全国に約100か所あった測候所は、機械による測定機能の向上、人員の削減により、平成22年(2010年)10月までに帯広測候所(北海道)・名瀬測候所(鹿児島県)を除いて機械化や無人化されています。
地域の防災活動をきめ細かく行うため、2つの測候所が残され、波浪予報、気象の注意報・警報の発表を行っています。
沖縄県は、沖縄気象台のもと、南大東島地方気象台、宮古島地方気象台、石垣島地方気象台が協力して、鹿児島県は、鹿児島地方気象台と名瀬測候所が協力して、ともに台風に備えているのです。
名瀬測候所の沿革
名瀬測候所ができたのは、明治29年(1896年)12月5日で、下野信之が初代の所長でした。
当時は大島測候所と称していましたが、下野信之は、気象事業創業者の一人です。
その重要人物をして、早くから台風防災のために奄美大島に測候所が作られていたのです。