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真逆の結果が出る韓国の世論調査! 「4月総選挙」で勝つのは与党か、野党か

辺真一ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
尹錫悦大統領と最大野党「共に民主党」の李在明代表(右)(大統領室と民主党から)

 韓国も今年は国会議員選挙の年である。

 選挙日は4月10日だが、各メディアは年初から競って世論調査会社を使って世論調査を実施している。

 韓国には2大世論調査会社「リアルメータ」と「韓国ギャラップ」の他に「コリアリサーチ」「グローバルリサーチ」「リサーチビュー」「SOUTHERN POST」「リサーチ&リサーチ」「Kstatリサーチ」「ネクストリサーチ」「エムブレインパブリック」「カンターコリア」「ジョウォンC&I」「ハンギルリサーチ」「メトリクス」「世論調査公正」「韓国社会世論研究所」や「メディアトマト」など数々の世論調査会社、機関がメディアの依頼を受けて、世論調査を実施している。

 また、大統領選挙など選挙の際には放送会社3社(「KBS」「MBC」「SBS」)が合同調査を実施する場合もあるし、「ピープルネットワーク」などインターネット媒体などもこぞって独自の世論調査を行う。

 正直、あまりにも多すぎて戸惑う。それも真逆の結果が出る場合が多く、混乱を来してしまう。換言すれば、あてにならない調査が多すぎるのだ。

 それだけに、どの調査結果が世論を正確に反映しているのかを見極めるのことは容易ではない。実際に、額面通り信じたがゆえに予想が外れ、痛い目にあったことが何度もあった。

 例えば、朴槿恵政権下の2016年4月に行われた選挙は各種世論調査では与党「セヌリ党」(「国民の力」の前身)が過半数(151議席)どころか、安定多数の162議席は確実と、圧勝を予想していたが、蓋を開けてみると、過半数を大きく割り込み、122議席と惨敗した。一議席多い123議席獲得した野党・共に民主党に第一党の座を譲る大敗を喫した。お陰で赤っ恥をかいた。

 一昨日(10日)、「聯合ニュース」と「聯合テレビ」が世論調査会社「メトリクス」に共同で委託し、行った世論調査の結果が発表されていたが、政党支持率では与党「国民の力」が36%、最大野党「共に民主党」が33%と、与党が3ポイント上回っていた。(第2野党の「正義党」4%、「支持政党なし」20%)

 一方、昨日は「エムブレインパブリック」「Kstatリサーチ」「韓国リサーチ」「コリアリサーチ」の4社が共同で実施した調査結果が発表されたが、それによると、「国民の力」の30%に対して「共に民主党」は33%だった。逆に最大野党が3%リードしていた。

 前者の調査は1月6日から7日まで、後者は一日遅れの8日から10日にかけて行われている。どちらも18歳以上の成人男女約1千人を対象にしている。

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する支持率も前者は1か月前よりも2ポイント上昇し、35%(不支持59%)なのに対して後者は3週間前の調査よりも1ポイント減の32%(不支持61%)だった。

 このように真逆の結果が出た場合は、単純にもう一つ足して、現状を判断するほかない。

 本日発表された「韓国ギャラップ」の調査(9~11日)では「国民の力」が36%、「共に民主党」が34%と、「国民の力」が2ポイントン差を付けて優位に立っていた。

 慣例からして本番まで世論調査の結果はくるくる変わることが予想され、おそらく与野党は一喜一憂させられるのではないだろうか。

ジャーナリスト・コリア・レポート編集長

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(最新著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

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