最もポストシーズンから遠ざかっているチーム。昨年はロイヤルズ、今年はブルージェイズがその称号を返上
最もポストシーズンから遠ざかっているチームはどこか。
ここ2年、その答は移り変わってきた。
昨シーズンはロイヤルズがワイルドカードを得て29年ぶりにポストシーズンへ進み、今シーズンはトロント・ブルージェイズが地区優勝を飾り、22年ぶりのポストシーズン進出を果たした。ロイヤルズは1985年、ブルージェイズは1993年にそれぞれワールドチャンピオンの座についたが、その後はポストシーズンとは縁がなかった。
こうして、最もポストシーズンから遠ざかっているチームの称号は、シアトル・マリナーズに受け継がれた。マリナーズが最後にポストシーズンへ駒を進めたのは、メジャーリーグ史上最多タイの116勝を挙げた2001年だ(つまり、30チームすべてが、21世紀に入ってから少なくとも1度はポストシーズンに進出している)。
ロイヤルズとブルージェイズに続き、マリナーズも来年、最もポストシーズンから遠ざかっているチームの称号を、他のチームに譲り渡せるだろうか。
現段階でそれを予想するのはまだ早いだろう。GMがジャック・ズレンシックからジェリー・ディポートに代わったのに続いて、マリナーズは監督も交代する。また、岩隈久志はFAになる。ただ、ワイルドカードはリーグに2枠あり、15チームの3分の1はポストシーズンに進出する。今シーズンのブルージェイズとレンジャーズは、どちらも前半戦を終えた時点では負け越していたが、そこから地区優勝を果たした。
ちなみに、マリナーズに次いでポストシーズンから遠ざかっているのは、2003年にワールドシリーズを制したマイアミ・マーリンズ(当時フロリダ・マーリンズ)だ。また、地区優勝から最も遠ざかっているチームは、今シーズン、ロイヤルズが30年ぶりに地区優勝したことで、ピッツバーグ・パイレーツとなった。パイレーツはここ3年続けてポストシーズンに進出しているが、いずれもワイルドカードによるものだ。バリー・ボンズがいた1992年を最後に、地区優勝は途絶えている。
なお、マーリンズは2度のポストシーズンでいずれもワールドシリーズを制し、コロラド・ロッキーズもポストシーズンに3度進出して2007年はリーグ優勝しているが、1993年に誕生したこの2チームは、一度も地区優勝をしたことがない。